藤崎圭一郎のブログ。「デザインと言葉の関係」を考えます。

by cabanon
 
8月最終日
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8月31日、台風の中、最終日の、お台場ガンダムを見てきました。服はビショビショ、靴はドロドロになりましたが、やっぱ見といてよかったです。スケールは大仏とか観音像。ガンダムは高さ18mで、奈良の大仏(15m)よりは大きく、高崎の観音(42m)や牛久の大仏(100m)よりは低いのですが、その姿を見るだけで御利益のありそうな大きさです。

で、姿形は戦国武将の甲冑。しかしプロポーションは近代的です。近代というか消費文化以降の、モードな身体です。頭が小さく、脚が長い。戦国時代の鎧ってかなり頭でっかちなんです。

色彩はまさしくモンドリアンの新造形主義。基調は青、黄、赤の三原色。それに無彩色つまり白、黒、灰。

日本的な原型と近代・現代が交じり合っているせいか、ガンダムはお台場に馴染んでいました。日本を欧米の侵略から守る砲台が設置された「お台場」であり、その後西洋を受け入れて船が行き来した地でもあるのですから。

それに比べてお台場の自由の女神は何度見ても違和感があります。取って付けた感のある「自由」というか本物じゃない「自由」というか。なんかそれも社会を象徴しているようで。
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そのあと「サマーウォーズ」を観ました。素晴らしい映画です。アニメにしかできない、魅力溢れるアニメ的リアリティが、これでもかって詰まっています。絵としてのスピード感とストーリーのテンポの良さで「ありえねぇーよ」ってところにリアリティを感じさせるのが、アニメ的なリアリティだと思ってます。生身の人間がビルから飛び降りたり、爆弾受けて生き返ったり、ひとつの家族で世界を救ったり。それをご都合主義という人もいるけど、リアルなシーンや会話と組み合わせて、ありえない設定や動きを「まっいいか、アニメだし、つうかなんかこの展開すごい」って思わせて、心の琴線をキュンとついてしまうのががアニメの魅力だと思うので。。。。いやいや堪能しました。

ようやく超忙しいモードから抜けられそうです。ボチボチまたブログも更新していきます。
text & photo by Keiichiro Fujisaki

by cabanon | 2009-09-01 18:50 | Comments(2)
Commented by tkntkfm at 2009-09-02 10:59 x
お久しぶりです。高荷です。

最終日にガンダム行かれたんですね!僕も行きたかったんですが、台風で諦めてしまいました…。

ガンダムの色彩が新造形主義だというのがすごく面白いなと思いました。彼女がキティちゃんとガンダムが好きなんですが、理由が「色」だと言ってました。キティちゃんも白い体に青、赤、黄の三原色です。キティは今年35周年でガンダムに生誕が近く、何かお互いに共通点があるのかなと思ったんですが、どうなんでしょう?
Commented by cabanon at 2009-09-02 17:25
>高荷さん
こちらこそご無沙汰してます。

ミッフィーは、赤、青、白、緑、黄色などブルーナカラーと呼ばれる明快な色で描かれています。

作者のディック・ブルーナの色づかいは、同じオランダ人のモンドリアンや彼が参加した芸術運動デ・ステイルの影響を受けていることはほぼ間違いありません。

キティがミッフィーにどれほど影響を受けて生まれたかは僕にはよく分かりませんが、なんからかの影響関係はあると思います。キティもミッフィーを通じて、モンドリアンと繋がっていそうです。

ガンダムはどうしてモンドリアンカラーか。その理由はよく分かりませんが、ガンダムというアニメは、色に意味を持たせることをとても大切にしていたように思います。

基本には白いモビルスーツ対赤いモビルスーツの、紅白対決。白のモビルスーツには、世界のバランスを示す三原色が付加されて、平和をもたらす使命を象徴させてある。

逆に、赤には速すぎるもの、均衡を崩す役割が託されている……なんて解釈も出来そうです。

ヒーローと近代デザインの親和性という系譜から言えば、ウルトラマンがオスカー・シュレンマーのトリアディック・バレエの衣裳にそっくりといった前例もあります。
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Profile
藤崎圭一郎
Keiichiro Fujisaki
デザイン評論家。編集者。1963年生まれ。1990〜92年『デザインの現場』編集長を務める。1993年より独立。雑誌や新聞にデザイン、建築に関する記事を執筆。東京藝術大学美術学部デザイン科教授。

ライフワークは「デザインを言葉でいかに表現するか」「メディアプロトタイピング」「創造的覚醒」

著書に広告デザイン会社DRAFTの活動をまとめた『デザインするな』

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