藤崎圭一郎のブログ。「デザインと言葉の関係」を考えます。

by cabanon
 
新デザインブランド、METAPHYS(メタフィス)
プロダクトデザイナー村田智明(ちあき)氏による新デザインブランド「METAPHYS(メタフィス)」の記者発表に行ってきた。
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ろうそくの揺らぐ光をLEDで再現した「hono」。
息を吹きかけるとライトが消える。

電子キャンドルや卓上照明、掃除機、パーティション、プランター、マイナスイオン発生器などが10月頃から順次発売されるという。
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コードレスサイクロン掃除機「uzu」。シルバー精工が製造。

中でもサイクロン式の掃除機が気になった。「すごいです。期待してください」と村田氏は自信たっぷり。試用も触ることもできなかったので総合的なデザイン評価は下せないが、見た目だけで言えば、縦置きの佇まいがよい。折りたたみ方、ホースの取り付け位置など機構的にもユニーク。コードレスで、高さ60センチで写真の印象よりずっとコンパクト。値段は未定。「ダイソンよりは安くなるでしょう。量販店の大手メーカーの掃除機よりは高いですが」。

欲しいかも。ちょうど、先週コードレス掃除機を買ったばかりだけど、排気口の位置が悪く、顔に空気が直撃して喉が痛くなって、やっぱサイクロン式だったと後悔していたところなんで。
ビジネス的にもこの掃除機の成否が、このブランドの今後を決めることになるだろう。
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手で触れると点灯する「uro」。器型でモノを置いておける。
メガネなどを置いておくベッドサイドの卓上照明に使えそう。

シンプル&ミニマムで作法や行為をデザインするという点で、「±0」と競合するブランドだろうが、ビジネスモデルとしてはずいぶん違う。「METAPHYS(メタフィス)」は複数の企業が共同参加するブランドだからだ。とすると似ているのはむしろ「WiLL」ブランドか? 
「WiLLはデザイン思想を持たなかった。デザイン思想でブランドをつなぐのがMETAPHYSです」と村田氏は言い切った。トヨタや花王などが集ったWiLLと違い、有名大手企業が参加するわけではない。
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会見する村田氏。

参加する企業はシルバー精工、森田アルミ工業、コスモ建材工業、山口工芸、松屋漆器など、耳に馴染みのない名前の企業が並ぶ。シルバー精工は一部上場企業だが、他は中小企業。規模も業種もまちまちの企業を一人のデザイナーがリードして、ともに研究開発しながらブランドを構築するというビジネスモデルだ。それだけに村田氏の手腕が問われるところ。「次年度は協賛30社以上、50品目を目指す」。実現なるか。

ひとつ気にかかったのが、今のところMETAPHYS専門のショップを持つ具体的計画がないということ。「空気のデザイン」というのをデザインコンセプトのひとつに掲げているのなら、やはりこのブランドが製品が一堂に会したときに発する独自の空気を体験できる空間を作るべきだ。

★7月26日まで五反田の東京デザインセンター1FTDCスペースにてMETAPHYSを展示。11:00〜19:00


【関連リンク】
・METAPHYSのオフィシャルHP
・村田智明氏が主宰するハーズ実験デザイン研究所
・掃除機「uzu」や照明「hono」「uro」の開発を担当したシルバー精工
text & photo by Keiichiro Fujisaki

by cabanon | 2005-07-21 01:12 | Comments(12)
Commented by subrow3260 at 2005-07-21 01:52
METAPHYSのオフィシャルHPを見てきました。
サイクロンクリーナーの取っ手の部分の機構が
めっちゃかっこいいですね!!

そういえば実勢7万円台のダイソンの掃除機、
ドンキで4万円で売ってました(笑)
うれしいやらかなしいやら
Commented by cabanon at 2005-07-21 20:17
26日まで展示やっているそうなので、見に行くといいですよ。
ダイソン4万円ですか。。。。でも、どうもあの黄色が買う気をそぐ。
黒いスケルトン?のブラックダイソンとか出ると触手が動くのだけれども。
Commented by かわい at 2005-07-22 00:23 x
お久しぶりです。
毎日拝見させて頂いてますが、初めて書き込みしてみます。
ダイソンの掃除機、噂によりと騒音がヒドイらしいです。コンパクトに収納できるのは日本家屋にとってうれしいことですが、アパートやマンション暮らしの方は、騒音気になりますよね。
 その点でメタフィスの掃除機はどうなんでしょうね。
Commented by cabanon at 2005-07-22 11:42
>かわい さん
コメントありがとうございます。
メタフィスの掃除機、静かそうな佇まいをしているのだから、
音もうるさくないといいですよね。
まだ動いているところを見てないので、音に関してはまだ何とも言えません。
普及機とは別に、静音モーター搭載の特別仕様とか作ると、それはそれで売れるかもしれませんね。
Commented by Next-JIS at 2005-07-22 19:49 x
こんばんは!! 驚きました、「息を吹きかけるとライトが消える…」どうなっているのでしょう…。 とうとう、ここまできたんだなぁ…と、感心すると共に、ぜひこの目で見たいという興味でいっぱいです!!
Commented by cabanon at 2005-07-23 12:01
>Next-JIS さん
コメント有り難うございます。
よく見るとキャンドル上部に小さな穴がひとつ開いていて、そこに風を感知するセンサーが入っているのではないかと思いました。

あと、これ、ペンくらいの大きさのマッチの形をした棒が付いていて、それでこの電子キャンドルをなぞるようにこすると、電気がついたり消えたりします。電子キャンドルをともすという行為までデザインしているってことです。実際見てみると、もう少し光のチラツキがあったほうが幻想的かもと思いましたが、面白いプロダクトです。
Commented by かわい at 2005-07-26 15:43 x
本日台風の中メタフィスの展示行って来ました!honoは10月あたりにハンズで商品化するらしいですね~価格は1万前後だそうです。掃除機は思ってたより小さくてビックリしました。取っ手とホースの接続部を下げることによって使用時のホースの重みの負担を軽減してるんですね。でも全体的にあそこまでコンパクトなので、見た目あんまり重くなさそうでした。
Commented by cabanon at 2005-07-26 21:34
1本1万円だとしたら、ちょっと高いような。記者会見の時は頑なに値段を教えくれなかったのに・・・10本くらいまとめて買うと半額くらいになればいいのに。たくさん置くほうがキレイだから。
Commented by drifter at 2005-08-13 19:59 x
昨日デザインチャンネルでそのキャンドル映ってました。
村田さん得意の行為のデザインに拘ったプロダクトとしては納得できる、ほのぼのとしたモノですね。
ただ、日常の照明に使える設計でもなく、用途があまり思い浮かばないところに商品としての魅力が感じられませんでした(千円なら買ってもいいな)。
METAPHYSについては、ネットの受注生産販売も今後のリアルショップ販売?も起業初期の旗揚げ段階ようですが、
中小企業の技術力を上手くデザインでまとめて日本のブランドマーケットを変えていってもらいたく思います。
Commented by cabanon at 2005-08-13 21:57
デザインチャンネル見逃してしまいました。残念。
drifterさんのおっしゃるように、METAPHYSには中小企業の力を世界に示す起爆剤になってもらいたいですよね。イタリアだってデザイン企業のほとんどがファミリービジネスの中小企業出身なのですから。
Commented by drifter at 2005-08-29 01:07 x
先日GDPを初めて見てきました。トヨタなどの大企業はモーターショー並のもはや展示会(パニオンはいませんが)なんですね。
美大の卒業制作と展示にも金かかってるなーと感じました。
honoも見てきました。やはり10本で間接照明1万円がいいところかな。
GDPは特にサプライズモノはありませんでしたし、大企業の商品はどんなデザインでもノミネートといった風土を残念に思いました。
最近欲しいなと思ったモノが2つ。
・大信製作所のアイスモールドという氷成型機(サッカーボール等出来た氷は超奇麗)と
・ファンタステキの活たれ皿という醤油皿(醤油が流れて魚になるユニークデザイン)
いけてます。
Commented by cabanon at 2005-08-29 23:04
僕はケータイデザインミーティングの打ち合わせとかあって結局ほとんど展示品を見られなかったです。見たのはケータイとGマークショップ&カフェ、それと新領域部門。ヤマハと岩井俊雄さんが開発したTENORI-ONが見れて、よかった。

いや、でも、3,4年前に比べれば、出展されているプロダクトも数段面白いものが多くなっている。昔は日本はまだまだ不景気だしというのが滲み出る出展内容だったけど、今回は日本のデザイン力の広がりがサラリと見ただけでも認識でした。GDPのイベント化は大成功って思いました。
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Profile
藤崎圭一郎
Keiichiro Fujisaki
デザイン評論家。編集者。1963年生まれ。1990〜92年『デザインの現場』編集長を務める。1993年より独立。雑誌や新聞にデザイン、建築に関する記事を執筆。東京藝術大学美術学部デザイン科教授。

ライフワークは「デザインを言葉でいかに表現するか」「メディアプロトタイピング」「創造的覚醒」

著書に広告デザイン会社DRAFTの活動をまとめた『デザインするな』

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