藤崎圭一郎のブログ。「デザインと言葉の関係」を考えます。

by cabanon
 
ティー&コーヒー・タワーズ
d0039955_14252684.jpgアレッシィの「ティー&コーヒー・タワーズ」がカッシーナ・イクスシー青山本店で展示されている(8月7日まで)。昨日オープニングレセプションに行って早速チェックしてきた。いや〜、写真で見るよりずっと良かったです。

「ティー&コーヒー・タワーズ」は、アレッシィが世界の20名(組)の建築家、デザイナーにティーまたはコーヒーセットのデザインを依頼して、2003年春ミラノサローネで発表したもの。ジャン・ヌーヴェル、ドミニク・ペロー、伊東豊雄、フューチャー・システムズ、MVRDVらが参加。どれも99点限定制作。販売もされているが、目の玉が飛び出るほど高い。最高価格は798万円。一番お安いもので115万5000円。

「ティー&コーヒー・タワーズ」は、デザイン史に残る1983年の「ティー&コーヒー・ピアッツァ」の、20年の時を経た第二弾。前回同様アレッサンドロ・メンディーニが企画を手がけた。
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メンディーニの作品。モリゾー系? 1,942,500円 
外側はペアウッド(梨材)を彫ったもの、内側はシルバー

作品はどれもハジけている。「これぞテーブル上のポストモダン建築」と世界を驚かせた前回の企画が地味に思えるほど。前回は銀器であることが前提で、しかもポストモダンという、時代のひとつの大きなうねりを各建築家・デザイナーが表現していた。一方、今回は“シルバー優先”というお願いがあっただけで、磁器やガラス器をデザインした人もいる。しかも、ひとつの思想が建築界を覆い尽くす時代じゃなくなった。

縛りがなくなった分、個々の創造性がいかんなく発揮されている。建築家にプロダクトデザインを依頼する企画展は、結局やっつけ仕事ばかりが並ぶというケースが多いだけに、彼らの個性を最大限に引き出したアレッシィの力は感服に値する。
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ザハ・ハディッド。絶句……。3,990,000円

ザハ・ハディッドや最高額のトム・コヴァックの作品はどうやって使うのっという感じ。個人的な趣味で言うと、一番欲しいのはジャン・ヌーヴェル、飾るならSANAA、使うならメンディーニといったところ。ま、贅を尽くした製法と素材を見れば目が肥えるし、見といて損ない展覧会です。
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ジャン・ヌーヴェル。金メッキの鏡面仕上げ。
トレイの文字がポットやカップに映り込む。3,255,000円


※カッシーナ・イクスシー青山本店/7月20日〜8月7日
※カッシーナ・イクスシー大阪店/8月10日〜21日

【関連リンク】
カッシーナ・イクスシー。青山本店の場所などはこちらでご確認を。
Alessiのウェブサイト。Tea & Coffee Towersの全容を見ることができる。
text & photo by Keiichiro Fujisaki

by cabanon | 2005-07-21 13:41 | Comments(0)
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Profile
藤崎圭一郎
Keiichiro Fujisaki
デザイン評論家。編集者。1963年生まれ。1990〜92年『デザインの現場』編集長を務める。1993年より独立。雑誌や新聞にデザイン、建築に関する記事を執筆。東京藝術大学美術学部デザイン科教授。

ライフワークは「デザインを言葉でいかに表現するか」「メディアプロトタイピング」「創造的覚醒」

著書に広告デザイン会社DRAFTの活動をまとめた『デザインするな』

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