藤崎圭一郎のブログ。「デザインと言葉の関係」を考えます。

by cabanon
 
コム デ ギャルソンの変わらぬ精神@グラフィック
d0039955_20204552.jpg明日まで(31日19時まで)だけどオススメ。【コム デ ギャルソンのためのコム デ ギャルソン展】。OZONEやコンランショップのある新宿パークタワーで行われている。
パークタワー1階のアトリウムに展示ブースが設営され、コム デ ギャルソンが80年代前半から今日に至るまで生み出してきたグラフィックが展示されている。企業広告やAD井上嗣也の才能がハジけていた実験的グラフィック雑誌『Six』(シス)のビジュアルなどがビルボードのように壁面いっぱいに並んでいる。
d0039955_20224965.jpgコレクションの案内状やショップの告知といった小グラフィックは、実物が壁面にコラージュのように貼られている。グラフィティの世界に紛れ込んでいく感覚が味わえる。
正直、最初、都庁側のコンランショップへ行くエレベーターから会場を眺めたときは、インパクト狙いの安っぽい展示空間だなと思ったが、さにあらず。コムデギャルソンの世界に入り込む心の準備ができると、力強いグラフィック群に圧倒されてしまう。路地裏のような空間を作り小さなグラフィックを微細視できるようにしている空間演出もいい。
ただ大きなグラフィックの背景にはパークタワーのアトリウムは淡泊すぎる。ヨーロッパの古い建築のアトリウムや倉庫などでこれと同じ設営ができれば、実に雰囲気のある展示になるだろう。
展覧会は必ず無料バスが発着する甲州街道沿いのエントランスから見るべし。都庁側から入らないこと。甲州街道側にきちんと導入用のブースが用意されている。
d0039955_20235142.jpg
この展覧会はコムデギャルソンのグラフィックの系譜を時系列的に眺めていくものではない。常にラディカルにアヴァンギャルドに時代の先鋭を走りつづけてきた変わらぬ精神の総体を味わう展覧会だ。無料の12頁のカタログをもらいに行くだけでも価値がある。
text & photo by Keiichiro Fujisaki

by cabanon | 2005-08-30 20:40 | Comments(0)
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藤崎圭一郎
Keiichiro Fujisaki
デザイン評論家。編集者。1963年生まれ。1990〜92年『デザインの現場』編集長を務める。1993年より独立。雑誌や新聞にデザイン、建築に関する記事を執筆。東京藝術大学美術学部デザイン科教授。

ライフワークは「デザインを言葉でいかに表現するか」「メディアプロトタイピング」「創造的覚醒」

著書に広告デザイン会社DRAFTの活動をまとめた『デザインするな』

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