藤崎圭一郎のブログ。「デザインと言葉の関係」を考えます。

by cabanon
 
現役引退
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d0039955_0215155.jpgさっき近所を歩いていたら野ざらしになってました。柳宗理さんの寺岡精工のハカリです。1969年のデザイン。ハカリの台が壊れてとれてます。台がないから、かえって台座の輪郭や膨らみが際立ちます。レバーの形は実に柳さんらしい丸みを帯びている。なんだか微妙に前方後円墳です。

重さ表示盤の中央の王冠マークの下に書かれているのが商品名。Royalですよ、ロイヤル。たかがハカリというなかれ。発売当時はかなりの高額商品だったようです。

d0039955_15521480.jpg八百屋の横で、バイクの荷台に載せられていました。粗大ゴミなのでしょうか。ハカリの下に使い古されたレジスターもありました。

写真を撮ってて、ハカリの表裏両面に重量表示盤があることを恥ずかしながら初めて気づきました。写真でも実物でもいつも片側しか見たことなかったんで。対面販売用なんですよね。360度美しい。やはり名品です。
text & photo by Keiichiro Fujisaki

by cabanon | 2006-02-02 15:59 | Comments(2)
Commented by おやつ at 2006-02-03 08:31 x
手仕事によって決められた曲面って、自然な美しさがありますね。

学生時代に集中講義で柳先生に教えてもらったんですが、
つくった人の人柄ってかたちに出ますよね。

ロイヤルっていうところがウケます。
Commented by cabanon at 2006-02-03 17:25
>おやつさん
手で使う道具は手で考えろ、ってことですかね。
マーカーやCGなど視覚だけで発想されたデザインされたものよりも、模型から発想したものって情報量が多いような気がします。

たとえば表示盤の下部のシャープなエッジの処理と上部のやさしい曲面との、ゆるやかなコントラスト。強いコントラストをつけるのはCGでもできるけど、このへんで止めとこうというのは手の判断というか、ゆるやかさ具合が手仕事ならではなんでしょうね。
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Profile
藤崎圭一郎
Keiichiro Fujisaki
デザイン評論家。編集者。1963年生まれ。1990〜92年『デザインの現場』編集長を務める。1993年より独立。雑誌や新聞にデザイン、建築に関する記事を執筆。東京藝術大学美術学部デザイン科教授。

ライフワークは「デザインを言葉でいかに表現するか」「メディアプロトタイピング」「創造的覚醒」

著書に広告デザイン会社DRAFTの活動をまとめた『デザインするな』

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