藤崎圭一郎のブログ。「デザインと言葉の関係」を考えます。

by cabanon
 
GKスピリット
グッドデザイン・プレゼンテーション2006(26日まで)に行ってきました。
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会場の片隅で散髪してました。カプセル型ヘアカット店舗「QBシェル」。10分でヘアカットのQBハウスのための店舗です。で、ホントに散髪までするかっ、と思ってカメラを向けました。色物か際物か。しかしそうじゃなかったのです。

来場者の反応はけっこう冷たかったです。実演してるけど、みんなサッサと前を通りすぎていく。全体像は、僕の写真じゃ分かりづらいので「こちら」をクリックしてみて下さい。グッドデザインのノミネートページです(開かない方はこちらをご覧下さい)。デザインしたのはデザイン総研広島です。

デザイン総研広島は、GKグループです。このカプセル型ユニットは色物なんかじゃありません。メタボリズム直系なのです。1960年代GKの榮久庵憲司は菊竹清訓や黒川紀章らのメタボリズム・グループに参加します。そしてGKは道具から住宅や都市を発想するという考えのもとに、カプセル型住居のコンセプトモデルなどを次々と発表しました。その流れが脈々とこの簡易型散髪ブースに流れているのです。

そういえば、黒川紀章がカプセル建築として1970年大阪万博で設計した「タカラ・ビューティリオン」にも、GKは関わっています。あちらは理美容機器メーカー会社タカラベルモントのパビリオンで、QBハウスのキュービーネットとはHPを見る限り経営的に関係なさそうが、理容つながりということに「カプセル」の歴史を感じさせます。
これぞ40年後の空間道具化と言いましょうか。いまだに新領域デザイン部門というのに苦笑させられます。「歴史的」という意味では、会場中央に並んでいたグッドデザインの名作より、僕はカプセル化の思想が21世紀の生活空間の隙間に入り込んで、しっかり息づいている姿を見て感動しました。
text & photo by Keiichiro Fujisaki

by cabanon | 2006-08-25 23:04 | Comments(3)
Commented by ゆうすけ at 2006-08-30 10:05 x
こんにちは。いつも楽しく読ませてもらってます。
ところで、こちらの事件(?)については、どう思われますか??
事務局は、商品の性格を把握してなかったんでしょうかね??
http://www.zakzak.co.jp/top/2006_08/t2006082535.html
Commented by cabanon at 2006-08-30 11:54
宣伝になったからいいじゃないかな。
このドタバタ劇を利用して、商品認知度を高めていけばいいと思うけど。
Commented by 空似 at 2006-08-30 17:09 x
日本の場合、自慰行為は宗教的な禁忌という感覚は無いと思いますが、表面化するのが禁忌なんじゃないでしょうか?
世間的にはOKでも社会的に、つまり表面化させたらNGな事柄って日本には多いですよね。
だから、新たな意味付けの提案に対しては、オピニオン的にはゼロ回答しかできないでしょう。
禁忌ですから触れたらヤケドしちゃいますからね。
商業的な意味性に対するコメントぐらいしかできないと思います。
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Profile
藤崎圭一郎
Keiichiro Fujisaki
デザイン評論家。編集者。1963年生まれ。1990〜92年『デザインの現場』編集長を務める。1993年より独立。雑誌や新聞にデザイン、建築に関する記事を執筆。東京藝術大学美術学部デザイン科教授。

ライフワークは「デザインを言葉でいかに表現するか」「メディアプロトタイピング」「創造的覚醒」

著書に広告デザイン会社DRAFTの活動をまとめた『デザインするな』

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