藤崎圭一郎のブログ。「デザインと言葉の関係」を考えます。

by cabanon
 
コモン=縁
時間にも「コモン」がある。公私の2つで時間を分けると、仕事で自己実現するか、プライベートの時間をいかに充実させるか、の二者択一になってしまう。しかし趣味に生きても人との繋がりはでき、仕事の付き合いから大切な友人が生まれる。同人誌を作るコモンから、ボランティアするコモンまで、コモンの幅は広い。公と私の間に、もうひとつの「他人と共有する時間」を設定して、仕事やプライベートと二分した時間を再構築することが、新たな人との「繋がり」や「縁」を生む。

都市空間からコモンが消えかかっているから、ネット空間にコモンが現れる。ブログを書くのもコモンだし、ミクシィに時間を費やすのもコモンと言える。長屋や路地や里山や入会地など、かつてコモン空間が育んだ「地縁」のかわり、ネットが新しい「縁」を生んでいる。

2つの対立するものの間に、あえて、あいまいで得体の知れない3つめの軸を設定する。そしてそこから世界を眺める。その力がいま問われている。たとえば『陰翳礼讃』で言えば、光と真っ暗闇の中間に位置する翳り。色で言えばピンク。建築で言えば内と外を繋ぐ縁側。遊びや余白もそこに生まれる。

二項対立の「フチ」を作り、「エン」となす。

コモンとは縁です。

【関連の過去記事】
縁/インターフェース(2006年2月)
二項対立(1)(2005年5月)


コモンとは遊びの親和力を呼び起こす時空間のことかも。
遊び(6)大地の戯れ、遊びの親和力(2005年7月)
text & photo by Keiichiro Fujisaki

by cabanon | 2006-09-07 18:09 | コモン | Comments(0)
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Profile
藤崎圭一郎
Keiichiro Fujisaki
デザイン評論家。編集者。1963年生まれ。1990〜92年『デザインの現場』編集長を務める。1993年より独立。雑誌や新聞にデザイン、建築に関する記事を執筆。東京藝術大学美術学部デザイン科教授。

ライフワークは「デザインを言葉でいかに表現するか」「メディアプロトタイピング」「創造的覚醒」

著書に広告デザイン会社DRAFTの活動をまとめた『デザインするな』

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