藤崎圭一郎のブログ。「デザインと言葉の関係」を考えます。

by cabanon
 
高過庵
現在発売中のCasaBRUTUSで藤森照信さんのインタビューを担当しました。面白いですよ。藤森さんのルーツを聞くといった内容です。実家のある長野県茅野にうかがって、茶室「高過庵」(たかすぎあん)と、藤森さんのデビュー作「神長官守矢史料館」を見て、そのあと諏訪大社前宮を訪ねました。歴史が濃密に詰まった場所です。縄文時代から続くその裏日本史とでも言うべき歴史が展開された場所です。一見ホントふつうの田舎の光景なのに。いや、ふつうじゃないから、異形の藤森建築が建ったのかもしれません。
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下の写真は諏訪大社前宮の御柱です。神長官守矢(じんちょうかんもりや)史料館から車で数分のところにあります。諏訪大社4社のうち最も歴史の古いものとされています。
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前宮本殿の裏手にある大木。見たことのないような大きな藤の木が絡まっています。
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囲いがあったのは藤の木のほうでした。つまり、神木は藤の木? 大蛇のようです。この地には蛇体信仰があったことを考えれば、そうか、藤は蛇のことです! ということは、僕はヘビ崎。富士山はヘビ山?

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再び高過庵と神長官守矢史料館のあるあたりへ。
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あちこちに祠があって、御柱が結界を作っています。上は、一般道から神長官守矢史料館へ至る道の脇の祠。
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神長官守矢史料館です。ここにも柱が。
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立っている石にも何かが宿っています。高過庵の奥にあるお墓ですけど、重森三玲の庭の石のようです。
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この石の向きにも意味があるそうです。諏訪大社の現人神の家と、筆頭神官の家の確執が……。神官の呪術を封じ込める石……、そんな話はCasaには書きません、書けませんでした。
text & photo by Keiichiro Fujisaki

by cabanon | 2006-11-28 00:16
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Profile
藤崎圭一郎
Keiichiro Fujisaki
デザイン評論家。編集者。1963年生まれ。1990〜92年『デザインの現場』編集長を務める。1993年より独立。雑誌や新聞にデザイン、建築に関する記事を執筆。東京藝術大学美術学部デザイン科教授。

ライフワークは「デザインを言葉でいかに表現するか」「メディアプロトタイピング」「創造的覚醒」

著書に広告デザイン会社DRAFTの活動をまとめた『デザインするな』

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