藤崎圭一郎のブログ。「デザインと言葉の関係」を考えます。

by cabanon
 
デザイナーベビー
「未来をデザインする」と言えても「子どもをデザインする」とは言えない、と先月書いたけど、「デザイナーベビー」や「デザイナーチャイルド」という言葉が存在するんですね。知らなかった。原稿書きの調べものでWikipediaを覗いていたら、目に飛び込んでいた。

「デザイナーベビー」は、親が望むような能力や容姿を持つように、受精卵の遺伝子を操作されて産まれた子どものこと。

デザイナーという言葉の響きが薄ら寒く、カナシイ。デザインは両刃の刃。そのダークサイドの刃の典型と言えそう。先天的疾患を回避するということだけなら、おそらく「デザイナー」という言葉は使われなかったはずだ。背を高くしたり体を細くしたり禿げないようにしたり……そんなことがデザイナーという言葉に底辺でつながっている。デザイナーにとって、違和感たっぷりで、侮蔑的でさえある、デザイナーという言葉の使い方だ。

世間のあらゆる人たちが、「いやこんなところにデザイナーって使うのはおかしい、デザインってそんなんじゃない」と違和感を覚えるようになってほしい。そういう「状況」をつくるのはデザイナーの責務であり、デザインジャーナリズムの仕事だと思う。

2002年に『デザイナーベビー』という本も出ているので、早速アマゾンで注文。古本が80円!(送料が340円)。この言葉、とりあえず日本では、流行らなくてよかった。いや、本当に流行るとしたら、これからなのか。

【関連リンク】
※Wikipediaのデザイナーベビー
※Hotwiredのデザイナーベビーに関する記事
text & photo by Keiichiro Fujisaki

by cabanon | 2007-01-09 19:29
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Profile
藤崎圭一郎
Keiichiro Fujisaki
デザイン評論家。編集者。1963年生まれ。1990〜92年『デザインの現場』編集長を務める。1993年より独立。雑誌や新聞にデザイン、建築に関する記事を執筆。東京藝術大学美術学部デザイン科教授。

ライフワークは「デザインを言葉でいかに表現するか」「メディアプロトタイピング」「創造的覚醒」

著書に広告デザイン会社DRAFTの活動をまとめた『デザインするな』

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