藤崎圭一郎のブログ。「デザインと言葉の関係」を考えます。

by cabanon
 
ピクトグラム商店街@ガード下
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ピクトグラムの話を授業でして、帰路、都立大学の駅を降り、階段を下っていたら、窓の向こうにピクトグラムが見えた。いままでぜんぜん気づかなかった。トリツフードセンターというガード下の商店街の看板で、お店がピクトグラムで描かれている。店名や何屋かの文字による説明は一切なし。かなりラディカルな店紹介だ。1階は、肉屋、ウナギの蒲焼き屋、弁当屋、宝石屋、ダンゴ屋、ブティック、履き物屋、薬局、カメラ屋(なんてあったっけ?)、スキー用品店。2階の「味の散歩道」(いいね、このまったりしたネーミング)は、喫茶店、オヤジ系飲み屋、カラオケバー、釜飯屋(というより焼鳥屋だけど)、カウンターバーと、このガード下の主な店が、ピクトグラムになっている。塗料がまだテカテカしてるので、描かれたのは最近だろう。

トリツフードセンターの常連なら、ああ、このマークはあの店のことかと分かるけど、ここを利用したことのない人が、果たしてこのピクトグラムを理解できるだろうか? ダンゴの下にある冬季オリンピックの大回転みたいなピクトグラムは、ほぼ理解不能。まさかスキーの専門ショップがガード下にあるとは思うまい。逆にこの商店街をよく知ってる人は、そういや何で魚屋と八百屋がないんだろ? 昔からあるはずなのに。あっ漬け物屋もない。仲悪いのか? と思うはず。ピクトグラムの描写は、幾何学的抽象からキャラクター系、毛筆タッチの具象表現までさまざま。薬局のグリーンは理解できるが、宝石屋の赤は、どうして赤なの? この統一感なくケイオスな感じ、土着型ピクトグラムと名づけましょう。
text & photo by Keiichiro Fujisaki

by cabanon | 2005-05-23 19:20 | Comments(2)
Commented by shu_tonsu at 2005-05-24 02:10
こんばんは。
本当に毎日ディープなデザイン話が出てきて驚きます。
歩くデザイン辞典さんですね!

上記のセンターのピクトグラム、宝石店のマークに最も惹かれました。ぱっと見、一番わかんない。ビロードにうやうやしく掲げられた真珠ってわけですね。
先日、「バッカス」という舞台雑誌の情報欄を見ていたとき思ったのですが、ここのステージ・ピクトグラムも相当興味深いです。そもそもステージ・アクトというものからして数限りないのですが、そこをクラシックバレエ(トウシューズ)、ミュージカル(シルクハットとつえ)、アート(額縁、(笑))、民族舞踊(隈取り)、イベント(マイク)とか、って具合にわけています。なるほどねーって感じです。ちなみに、パフォーマンスはなぜか人と犬。なぜでしょう??ボイスってことですかね??
Commented by cabanon at 2005-05-24 13:34
♪  shu_tonsuさま
ディープな話がずっと続けられるように頑張ります。まだまだ書きたいことが山ほどがある。
ボイスなピクトグラムですか。チェックしてみます。 帽子をかぶっているだろうか? 杖持てフェルトにくるまれているのだろうか? と想像してしまいます。そういえばボイスのスタンプって本当にカッコいいですよね。
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Profile
藤崎圭一郎
Keiichiro Fujisaki
デザイン評論家。編集者。1963年生まれ。1990〜92年『デザインの現場』編集長を務める。1993年より独立。雑誌や新聞にデザイン、建築に関する記事を執筆。東京藝術大学美術学部デザイン科教授。

ライフワークは「デザインを言葉でいかに表現するか」「メディアプロトタイピング」「創造的覚醒」

著書に広告デザイン会社DRAFTの活動をまとめた『デザインするな』

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