藤崎圭一郎のブログ。「デザインと言葉の関係」を考えます。

by cabanon
 
2005年 07月 27日 ( 1 )
text & photo by Keiichiro Fujisaki

 
世界最小デザインプロダクト?
万博の入場券をバラバラにして、ミューチップを取り出してみた。
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2004年度グッドデザイン賞のインタラクションデザイン賞受賞プロダクトをこの眼で確かめるためだ。日立製作所のミューチップは、間違いなくグッドデザイン賞史上最小のGマーク製品だろう。

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ミューチップは、0.4ミリ角の超小型ICチップ。無線自動認識なので、非接触──つまりJR東日本のSuicaのように、かざすだけでデータを飛ばせる。当初は読み取り専用だった、現在は書き換え可能のチップも製品化されている。

ミューチップは、ユビキタス情報社会を積極的に推進する日立の元気の源である。トヨタ館に並ぶ人気を誇る万博の日立グループ館では、入場券に埋め込まれたミューチップを活用した仕掛けが用意されている。ミューチップは「技術の日立」のブランドイメージ向上に大きく貢献している。

とにかく小さい。このサイズならカードや商品やパッケージだけでなく、人の体にも埋め込める。明るいユビキタス情報社会も、グレーな監視社会もどちらもそう遠くない。買い物とか便利になりそうだし、物流管理は効率化され、迷いネコは減り、警察は犯罪捜査が楽になるだろう。

こうした技術のポジティブな使い方を提案するのが、デザインの役割だと思う。ケータイやインターネットが人と人とのコミュニケーションをガラリと変えたように、極小ICチップが人とモノとの関係を大きく変えそうな予感がする。どうせなら楽しく使いたいのだが……。

*****

ベランダで蟻といっしょに撮影したら、蟻に触ろうとした指がミューチップに当たり、チップは地面に。10分くらい探したが結局あきらめた。これか、と思ってもゴミばかり。コンタクトレンズを探すより数百倍難しいです。

【関連リンク】
日立製作所のウェブサイト内ミューチップのページ
text & photo by Keiichiro Fujisaki

by cabanon | 2005-07-27 16:32 | Comments(0)


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Profile
藤崎圭一郎
Keiichiro Fujisaki
デザイン評論家。編集者。1963年生まれ。1990〜92年『デザインの現場』編集長を務める。1993年より独立。雑誌や新聞にデザイン、建築に関する記事を執筆。東京藝術大学美術学部デザイン科教授。

ライフワークは「デザインを言葉でいかに表現するか」「メディアプロトタイピング」「創造的覚醒」

著書に広告デザイン会社DRAFTの活動をまとめた『デザインするな』

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