藤崎圭一郎のブログ。「デザインと言葉の関係」を考えます。

by cabanon
 
2006年 04月 26日 ( 1 )
text & photo by Keiichiro Fujisaki

 
チョコレート工場の町でお買い物
横浜の鶴見はチョコレートの匂いがします。JR鶴見駅から北へ1キロくらいのところに森永製菓の工場があります。工場の前を歩いてた時は気づかなかったのですが、そこから200〜300メートルさらに歩き、佃野町のアーケード商店街あたり、密集した下町の住宅街で空気がほんのり甘い香りに染まっているのに気づきました。甘さの中に香ばしさがかすかに混じっています。ほろ苦い高級なカカオの香りというより、チョコウエハースの香りを思い起こしました。歩き疲れて立ち寄った駅近くの洋風居酒屋のマスターの話によると、風向きによってはJR鶴見駅周辺まで漂ってくることがあるそうです。チョコレートの香りのする街──鶴見。僕の中のイメージがすっかり変わりました。
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で、森永の工場の近くを歩いていたとき、古びた時計屋さんでセイコー KS451Mを発見! D&DEPARTMENTで見て買おうと思ったけど、その時あいにく財布の中身が2000〜3000円。いつかまたと思っていたんです。ガラス越しに店内に掛かるこの時計をめざとく見つけて、店主に値段を聞きました。「まけとくよ」の店主のひと言で、定価10,500円が7,000円に。もちろん新品です。「船舶関係の方?」と店主に逆に聞かれました。この時計、防塵(防水じゃない)で、バスや船舶で使われているそうです。スチール製。1964年からのロングセラー。店の中にあった壁掛け時計は文字や針の線を細くして上品なエレガントを強調した女性的なデザインが多かったのですが、これだけが男っぽかった。端整な顔立ちの寡黙で仕事のできるやつって感じ。形は丸いけど印象はスクエアなんです。
チョコレートの工場の町でいい買い物をしてしまいました。あっ「チャーリーとチョコレート工場」観てないや。観なくちゃ。
text & photo by Keiichiro Fujisaki

by cabanon | 2006-04-26 18:15


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Profile
藤崎圭一郎
Keiichiro Fujisaki
デザイン評論家。編集者。1963年生まれ。1990〜92年『デザインの現場』編集長を務める。1993年より独立。雑誌や新聞にデザイン、建築に関する記事を執筆。東京藝術大学美術学部デザイン科教授。

ライフワークは「デザインを言葉でいかに表現するか」「メディアプロトタイピング」「創造的覚醒」

著書に広告デザイン会社DRAFTの活動をまとめた『デザインするな』

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