藤崎圭一郎のブログ。「デザインと言葉の関係」を考えます。

by cabanon
 
2008年 08月 24日 ( 1 )
text & photo by Keiichiro Fujisaki

 
グッドデザインエクスポ雑感
東京ビッグサイトへグッドデザインエクスポに行ってきました(24日まで)。出展されている製品が粒ぞろいになっていて、マジメにひとつひとつ見るとえらく疲れます。

数年前に比べ、触れる展示が格段に増え、発表前だからと布で覆われた非公開製品もなく、展示に貼り付いて質問に応じてくれる人も増え(もっと増えてほしいが…)、見る側への配慮は向上しています。

細部に配慮された優れたデザインが増えているので、ひねくれた僕の視線は正統的なグッドデザインから少し逸脱しているものばかりに向かってしまいました。
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初音ミクも元気ロケッツもありました。昨年セカンドライフがグッドデザイン金賞だったのだから、初音ミクにも金賞をあげてもいいと思いますけど、どうなんでしょうね。

面白いのは乗り物系です。
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僕の大賞予想は、ずばりホンダの燃料電池車FCXクラリティです。グッドデザイン大賞となれば、日本に水素スタンドを増やすキッカケにもなるだろうし。

けれど、いちばん気になるのは日産のGT-Rが、このグッドデザイン賞という舞台でどういう評価を受けるかです。金賞や大賞候補になれるか? 会場ではGT-Rの前に立ち止まる人が数多くはありませんでした。ワンノブゼムの扱いでした。東京モーターショーではあれだけ人が殺到していたのに。ま、もう見たい人はどこかで見たってことでしょうが。

トヨタも大賞候補になるようなクルマを出していました。話題のリッター30キロを超える超小型車iQ、i-unitから続く技術の延長形である二輪の1人乗りの乗用車モビロ、それにトヨタ版セグウェイのウィングレット。いずれも新しいモビリティの形を提案しています。
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トヨタのモビロ
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トヨタのウィングレット3種


脱ガソリンのエコ車のホンダか、市販ガソリン車の究極の走行性能を求めた日産か、新しい人とクルマの付き合い方の解答を模索したトヨタか。同じ業種の3社ですから、金賞ではどれかが落ちそう。Gマークの審査員がどれを選ぶかが楽しみです。3社とも選ぶこともありえそうですけど。

乗り物系のダークホースは、JR北海道のDMV(デュアル・モード・ビークル)です。
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線路と道路の両方を走れるアレです。形はモサッとしてますが、憧れちゃうわけです、レールを走っていた電車が一般道を走ってしまうことに。水陸両用車とかに憧れる感覚と一緒です。ぜひ乗りたい。

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先述のように会場では逸脱系のヘンなものに目が行きましたが、中でも際立っていたのが、これ。コレジャナイロボット。
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確かに親のプレゼントに「これじゃない」と泣いたことがあります。世の中思い通りにいかないとか、感情を押し殺して思いっきり喜んであげれば次につながるとか、ファーストインプレッションでイヤだったも付き合っているうちに愛着を覚えるようになるとか、世の中にはイヤゲモノというものがあると認識するとか、コレジャナイ経験から社会のいろいろなことを学ぶことができます。

でも、子どもはそこから学んでくれるからいいです。ウチの奥さんなら無視です。「フーン、何それ」です。情操教育とかいう年じゃないですから。

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ウィルコムのブースのクマのぬいぐるみケータイも面白かった。コンセプトモデルです。PHSをぬいぐるみにしたりソファにしたいというのは、2年前に取材したときにウィルコムのデザイナーが話してくれていたことです。まだ製品化に至っていませんがゆっくり実機に向かっています。マクロスFでランカがもっているケータイにも通じる、キャラクター化する通信機器です。

通信機能を使わなくなってもぬいぐるみとして残るという説明を聞いて、唸りました。おかあさんと話した感触がぬいぐるみの感触と重なるように残るわけですから。ウィルコムに親切にこの製品にかけた思いを説明してくれる人がいるのでもし日曜日行かれる方がいれば、その話を是非聞いてみてください。

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ヤマトの宅急便がGマークに選ばれてました。なぜ今?と思いますが、確かに自転車で配送する人は増えましたし、この夏の猛暑の中、電動自転車を漕ぐ人を見るたびに、頑張ってくださいと思います。賞は配達する人にあげたいですね。
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これ好きです。

text & photo by Keiichiro Fujisaki

by cabanon | 2008-08-24 01:50


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Profile
藤崎圭一郎
Keiichiro Fujisaki
デザイン評論家。編集者。1963年生まれ。1990〜92年『デザインの現場』編集長を務める。1993年より独立。雑誌や新聞にデザイン、建築に関する記事を執筆。東京藝術大学美術学部デザイン科教授。

ライフワークは「デザインを言葉でいかに表現するか」「メディアプロトタイピング」「創造的覚醒」

著書に広告デザイン会社DRAFTの活動をまとめた『デザインするな』

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