藤崎圭一郎のブログ。「デザインと言葉の関係」を考えます。

by cabanon
 
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アキバにデザインミュージアム、六本木にデザインサイト
★秋葉原駅前に来年春オープンする高層ビル「UDXビル」に、
来年秋デザインミュージアムができるそうだ。
どんなのになるのだろう。
今年の9月から別の場所でプレイベントの展覧会が行われるとのこと。

★六本木の防衛庁跡地「東京ミッドタウン」に、再来年2007年春「21/21 デザインサイト」というのもできる。「デザインの活動の新拠点」というえらく曖昧な言い方で、ミュージアムとは謳ってないけど。企画・運営は三宅一生デザイン文化財団、設計は安藤忠雄と日建設計。深澤直人や佐藤卓も関わっている。どんな活動を始めるか楽しみだ。
*「21/21 DESIGN SIGHT(トゥエンティワン・トゥエンティワン デザインサイト)のニュースリリース
*東京ミッドタウン
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by cabanon | 2005-07-16 01:00 | Comments(2)
 
川崎和男のRON
この3月、ある雑誌のために川崎和男氏をインタビューした際、お土産にもらった。「RON」という名のドーナツ型キッチンスポンジ。川崎氏がデザインディレクターを務めた製品で、2003年度のグッドデザイン中小企業庁長官特別賞を獲得したもの。が、現在市販されていない。製造に非常に手間にかかり値段が1000円くらいになりそうで販路の確保が難しい。いま市販に向けて動いているので、使ってみて意見を聞かせてほしい、とのことだった。

えっそんなに高価なスポンジ、それは是非使ってみようと、わが家の主戦スポンジとして3月半ばにキッチンの最前線に投入。そして丸4か月が経った──。
で、これがいいんです、使い勝手が。
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「RON」には二種類あって、ウレタンフォームだけのものと、しつこい汚れを落とすための不織布が付いたものがある。ともに円形で真ん中に穴が開いているが、前者がドーナツだとすると、後者はシフォンケーキ。底が平らで不織布が張られている。

僕がもらったのはドーナツ型のほう。形は断然こちらのほうが美しい。鍋にこびりついたような汚れには向かないが、それは金タワシとか使えばいいこと。ふだんの食器洗いには問題がない。真ん中に開いた穴のおかげで、無理なく形がさまざまに変わるので、コップやカップ洗いに重宝する。毎日私、食器洗いやってますから。
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RONに付いているパンフレットより

しかも丈夫だ。安価なスポンジだとすぐに破けてボロボロになるが、いまだに傷なし。まっ、高いから粗末な扱い方をしていないってこともある。包丁やフォークを洗う時は慎重にやってるし。

インターネットで調べてみた。何処かで売られていないかと。けど発見できず。製造元の会社のホームページは見つけることができた。キクロン株式会社。和歌山県海南郡(当時)でタワシ製造から始まった会社で、1960年からスポンジタワシを手がけている。

キクロンに電話してみた。
──販売の予定はないのでしょうか?
「9月から我が社のホームページだけで販売する予定です」
──いくらぐらいになるのですか?
「2000円くらいですね。正式にはまだ決まってないですが」
──えっ、そんなに…。1000円くらいと聞いてたのですが?
「ひとつひとつ作ってますから。機械も使いますが手作りみたいなものですし。問屋のことなど考えると市価はこの値段になってしまう」
──うちで使ってますけど、いや実に丈夫ですね?
「最高級のウレタンフォームを使っていますからね」
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Yahoo!のネットショップでは亀の子タワシが38円から売られている。100円ショップではスポンジタワシが2、3個パックで売られている。そんな時代に2000円のスポンジタワシって。けど、だからモノが大事に使えるのではないか。

ドーナツは正面から見た輪郭は真円。穴も真円。リングの断面も真円。それを一個一個丁寧に工場の人たちがカットして研磨する。この円にこだわったフォルムに、現代のデザインと無名のクラフツマンシップの理想的な融合の姿が秘められている。
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2000円(予価ですよ)が高いか適正かは、あと2か月、せめて半年使いつづけて判断しないといけないと思ったが、こういうデザインは支持したい。フォルムがきれいでインテリア性が高いとか薄っぺらの理由じゃない。

鍋とか包丁とか調理家電とか料理を作る道具には、デザイナーが知恵を込めた製品は結構ある。フォークとか皿とか食べる道具は、これでもかというくらい作家物とかデザイナープロダクトがある。だけど食器洗いの際に、道具の大切さを使いながら味わえるデザインなど皆無だった。

イヤな後処理は使い捨ての安価な道具でサッサと片づける。出来れば他の人に任せたい。そういった発想では高価なキッチンスポンジなど使えない。洗い物は料理のうち、後片付けはホスピタリティのうちという発想が必要になる。家に友達を呼んでパーティーする時も後片付けを手伝ってもらうことも多いのだから。

美しく整えられた真円のドーナツが、後片付けという行為の質を変えてくれる。食器洗いという日陰の仕事に品格をもたらすわけだ。これこそデザインの力。僕はそう思う。


【関連リンク】
キクロン株式会社。このサイトの中の「キクちゃん堂ストア」だけで9月頃から販売される予定とだとか。このホームページはデザインはちょっと……。要再デザイン。
・2003年度グッドデザイン中小企業庁長官特別賞を獲ったときの製品概要紹介や審査委員評
・川崎和男氏が主宰するouzak design。市場向けのプロダクトの仕事はこちらにまとまっている。
・川崎和男氏の名古屋市立大学大学院の研究室のHP、Kz-design。人工心臓や小型原発などの最先端の仕事はこちらで見られる。
・キクロン婦人の謎?
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by cabanon | 2005-07-15 00:38 | Comments(2)
 
息、生き。意気、粋。
息の長いデザインって、いい言葉だ。
長生きのデザインという意味だけど、
「生き」と書かずに「息」と書く。

息とは呼吸。
生命(いのち)のリズムのことだ。

長生きのデザインと書くと、
昔取った杵柄で生き延びているって印象がある。
人間だって長生きすればいいってもんじゃない。

「息」と書くから頑固じゃなくなる。

スー、ハー、スー、ハー。
吸ったり吐いたり。
ゆっくりと、ゆっくりと。
内に取り込み、外に出す。
吐く息を意識すると、長ーく深〜く呼吸ができる。

デザインは息をする。
そのリズムに耳を傾ければ、
そこに対話が生まれ、
誕生の背景や、素材や製造プロセスのこと、
デザイナーの思いが聞こえてくる。

息の長いデザインとは単にロングセラーであったり、
時代の変化や流行に左右されないデザインのことじゃない。
息の長いデザインとは、世の中がどんな変化しても、
人や社会や流行と共鳴しつづけるデザインのこと。

ちょっと古ぼけていても、静かに新しい気を吸って、
じわーと心に響くメッセージを発しつづける。
短いサイクルで「息」することを余儀なくされている現代人に、
「イキ」の極意を教えてくれる。

勢(きお)いあるリズムが「意気」。
洒脱のリズムが「粋」。

デザインの息のリズムに身をゆだねれば、
モノや空間が響きあい、新しい共鳴が生まれる。

だから深呼吸しよう。
スー、ハー。スー、ハー。

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最近書いたボツ原稿の再生です。全面的に書き換えて原形はとどめていません。
ボツになったのは僕のせい。頼まれたページを勘違いしてたんです(トホホ)。
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by cabanon | 2005-07-13 23:08 | Comments(2)
 
電車男のアルケミー
電車男を見に行きました。よかったです。
現代のお伽話ですから、細かい設定がどうのこうのとか、最後がまったりしすぎてるとか、そんな話はどうでもいいわけです。主役の山田孝之とエルメス役の中谷美紀が演技がすべて。お伽話のお姫様を演じる中谷美紀が特にうまかった。美人にこんな表情や仕草や立ち振る舞いをされたら、もう死んでしまう……というのを完璧に演じていた。

エルメスとはあのブランド名から来た名前ですが、おおもとはギリシア神話の神ヘルメス。蛇の杖を持った商業の神として知られるけれど、泥棒の神でもある。結構、裏を持った神です。中谷美紀があまりに男の理想のお姫様を演じている姿に、女性の影の部分を感じてしまったのは僕だけでしょうか。

ギリシアの神ヘルメスと、エジプトの天文学や数学や芸術を司る神トートが合体したのが「ヘルメス・トリスメギトス」。西洋の錬金術は、この神の誕生から始まるとされています。トリスメギトスとは「三重の」という意味。「通常の三倍」の能力を持つヘルメスってことです。

もちろんエルメスと言えばララァ専用のモビルアーマーの名。(はぁ?そっちはElmeth、スペルが違うって。ま、いいじゃないですか、日本語でかぶってんだから)。とにかく、赤い彗星の人といろんなところで繋がっているんです。

で、きっと電車男は百式のTシャツを着てる。百式はZガンダムでシャア(クワトロ大尉)が乗ってたモビルスーツ。電車男の百式は愛のメガバズーカランチャーでエルメスを打ち抜く。えっ何言ってるか分かんないって。いいです。ええい、続ける──。電車男はエルメスと結ばれ、「真の通常の三倍」の能力を手に入れる。賢者の石は通勤電車に落ちていた。「電車男」はシャアの夢物語、いや現代の錬金術の物語だったんです。

あ、そうそう、デザインの話もしておきます。オープニングのタイトルデザインがかなり秀逸。TV版のオープニングアニメもいいけど動きにやや滑らかさが欠ける。松本零士にやってもらう勇気が欲しかった。
けどTV版のOP曲がE.L.O.のTwilightというのはうれしい。僕はジェフ・リンを尊敬してますから。でもお伽話の主題歌だからXanaduのほうがよかったでしょ。と言ってみたりする。

【おまけ】結局ガンダム話になったんで、期間限定Yahoo!のガンダム占い
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by cabanon | 2005-07-12 22:29 | Comments(0)
 
数寄、好き、空き
ひとつ前の投稿のもとになった短文を書いた98年のCasaにこんな原稿も書いていた。
これは加筆も訂正もしない。というのは、あとで大幅にここで語っていることを発展させてシンプリシティと遊び心の関係について書くつもりなので。

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【Diversity】
ミニマムとは多様性です。あの岡倉天心が茶道を通して日本文化を西洋に紹介した『茶の本』という書物があります。そこで茶室の話に触れています。数寄屋(茶室)の原義は、好き家であり、空き家とも数奇家ともあてられる、と。詩趣を宿すための仮の住み家だから「好き家」、ある美的必要を満たすために置くものの他は、一切の装飾を欠くから「空き家」、そして「不完全崇拝」に捧げられ、故意に何かを仕上げずにおいて、想像の働きにこれを完成させるから「数奇屋」だと天心は語っています。つまりミニマムの答えは一つではありません。人の数だけの答えが存在するのです。
(初出『CasaBRUTUS』1998年冬号)
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つまり、数寄とは余白。遊び心はそこに生まれる、って話にしてくつもり。今日の講義での発見です。
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by cabanon | 2005-07-12 00:43 | Comments(0)
 
ミニマルと反復
本日、アサビで「シンプリシティ」についての講義。
即興でしゃべっているので、うまく語り切れなかったことがいくつかあった。その中のひとつ、「反復」について、98年にCasaBRUTUSに書いた短文をざっくり加筆修整して、頭を整理し直してみた。なんか文体がCasaのまんまだけど、ま、いっか。

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【Repetition】
反復はミニマムやシンプリシティの極意のひとつです。
ほら、桜は毎年決まった時期に咲きますよね。満開になった桜は、私たちに「繰り返し」の中にこそ自然の豊かさがあることを語りかけます。スティーヴ・ライヒのミニマルミュージックが心地よいのは、単純な繰り返しのうちにゆったりとした変容が生じる自然の摂理を、音楽の上に写し取っているからでしょう。

反復を効果的に表現するためには、無駄な要素を削ぎ落とす必要があります。

ミニマルアートの代表的存在ドナルド・ジャッドは、機能や意味さえも削ぎ落とします。ジャッドは同じ形の金属の箱を並べ、人がひとつひとつの物体に感情移入したり、イメージを投影したり、その意味を考えたりするのを抑止します。人は物体が並びの中に、意味や情感やリズムを感じようとするので、逆にひとつひとつの物体のほうは最小限の表現単位となり、意味や記号やイリュージョンから解放されます。音素という言葉がありますが、この場合は“視素”とか、空間の要素という意味で“空素”でも言いましょうか。

ただし四角や円の単純な幾何学的形態の反復だけがミニマルやシンプルではありません。市松模様や青海波同様、アラベスク模様やウィリアム・モリスの植物模様もミニマルと言っていいでしょう。具象であるか濃密であるかの問題ではないのです。完全に同一のものが繰り返されているか、反復に人の認知を超えた微妙なズレが生じているか、の問題でもありません。文様の反復自体が、自然のリズムや宇宙の運行を象徴し、自然に多様性をもたらす源泉や、宇宙の秩序を支える力を感じさせる表現になっているか、が問題なのです。

反復は眩暈を呼び起こし、無限を体感させ、同時に無を予感させます。反復の中に“超越への窓”が見えるとき、人はその反復をミニマムと言っていいしシンプルと呼んでいいのです。

「最大の単純の中に最大の芸術がある」
これは約70年あまり前、ドイツ人建築家ブルーノ・タウトが桂離宮を描いた画帖の中に記した言葉です。構造や素材に偽りがないこと、明快なシステムや理論やコンセプトのもとに統合されていることなど、ミニマムに至る道はいくつかあります。中でも「反復」は、最大の芸術を秘めた最大の単純に至る最高の裏技のひとつと言えるでしょう。

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(もうひとつの究極の技に「対比/Contrast」というのがある。対比に関しては過去の投稿「二項対立1」を読んでみてください)。
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by cabanon | 2005-07-11 23:30 | Comments(0)
 
思い出した…
そういえば、デポちゃんです。
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1989年、名古屋で開催された「世界デザイン博覧会」の公式マスコット。


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やっぱキミたちの圧勝です。
このキャラ、意外と愛知万博の盛況の一因かもしれません。ちなみにモリゾーのモデルは自分ですとご本人が半分冗談交じりにおっしゃってました。

【補足】モリゾーとキッコロのキャラクターとしての展開力の壮絶さはこのブログをご覧あれ。
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by cabanon | 2005-07-10 13:05 | Comments(0)
 
衛星から見えるアート
ひきつづきGoogle Maps遊びにとりつかれてます。
今回は衛星から見えるアート。
原因不明なのですが当初リンクしたものより、ズームが1〜2段階落ちてます。GoogleMaps画面の左側にあるバーのカーソルを上にあげるとズームアップできます。1〜2段階拡大して見て下さい。

★テキサス州マーファにあるドナルド・ジャッドの作品《15 untitled works in concrete》。コンクリートによる15個の作品が真っ直ぐに並んでいる。衛星からが作品のレイアウトを一番理解できる。
ここはジャッドの元アトリエで、現在チナティ財団がジャッドの作品や生前ジャッドが制作を依頼したアーティストの作品を管理している。左上の建物群はみな作品展示に使われている。ああ死ぬまでにマーファは必ず行きたい。

★フランスのセルジ・ポントワースにあるダニ・カラヴァンの《大都市軸》。パリ郊外のニュータウンに引かれた3キロに及ぶ軸線。半円形の広場から池までが作品。ダニ・カラヴァンについてはオフィシャルHPを。

★ジェームズ・タレルのローデン・クレーターを探したが見つからず。でも、アリゾナにはクレーターがいっぱい

★ロバート・スミッソンのスパイラルジェッティー(Spiral Jetty)も発見できず。ランドアートの代名詞のような作品だから一生懸命探したけど無念。Spiral JettyのHPに行き方が書いてある。が、グレートソルトレイク湖は水か塩か陸か浅瀬か判断不能。作品自体たまに水の中に沈むと言うし。このへんのどこかなんですが……。
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by cabanon | 2005-07-08 01:45 | Comments(2)
 
Google Mapsで建築デザインの旅
Google Maps、面白いです。

建築&デザインの旅をしてきました。
・注1/原因不明なのですが当初リンクしたものより、ズームが1〜2段階落ちてます。GoogleMaps画面の左側にあるバーのカーソルを上にあげるとズームアップできます。1〜2段階拡大して見て下さい。目標物は画像の中央にあります。
・注2/GoogleMapsは、MacのIEは未対応。Safari1.2.4以降対応。Windowsは、IE 5.5以降閲覧可能)

どんどん追加してたら結構な量になってしまったのでオススメは★★にしておきます。

【欧州へ】
[フランス]
★★ユニテ・ダビタシオン@マルセイユ。屋上のコルビュジエのお得意の「空中庭園」まで見ることができる。
サヴォア邸。同じくル・コルビュジエの代表作。パリ郊外ポワシー。
ペサックの集合住宅。ル・コルビュジエ設計。これも分かりづらいが、写真の真ん中の住宅群。線路の下の巨大な建物群じゃない! 斜めに横切る線路の上側。線路とその上を横切る道路と挟まれた一角。グレーの屋根の建物。1920年代半ばの竣工時はモダニズムの最先端を行くデザインが物議を醸した住宅だが、線路の向かいの巨大なビルに比べれば、今やこぢんまり。ボルドー近郊。
★コルビュジエのカップマルタンの休暇小屋はここ。小屋は小さすぎて何も見えないが、写真の真ん中。線路と海に挟まれたあたり。南仏。モナコの隣。
ヴェルサイユ宮殿の壮大さには息を呑むばかり。右に移動してパリの街と大きさを比べてみてください。拡大すれば細部も見える。

[スペイン]
★★グッゲンハイム美術館ビルバオ。フランク O.ゲーリー設計。
上から見てもグネグネ。
★★サンチャゴ・カラトラバ設計の芸術科学都市@バレンシア、スペイン。カラトラバ全開。科学博物館、オペラ劇場などの入った複合文化施設。公式HPはLa Ciudad de las Artes y las Ciencias
★バルセロナ、モンジュイックの丘にある磯崎新設計の体育館 パラウ・サンジョルディ。 92年の五輪の際に建設。真俯瞰が美しい。左の丸い淡い水色はカラトラバによる塔。上に移動すればミースのバルセロナパビリオン。目玉のような噴水の斜め左下の小さな四角い建物。すごく分かりづらい。
★ちなみにバルセロナといえばガウディだが、サグダラ・ファミリア教会はこの衛星写真だと分かりづらい。真ん中の黒っぽいのが教会ファサードの大きな影。

[ドイツ]
★★ミュンヘンのオリンピックスタジアム。構造家フライ・オットーの膜屋根が神々しく光っている。
★ベルリンのユダヤ博物館。ダニエル・リベスキンド設計。写真中央のギザギザジグザグの灰色の建物。オレンジの逆「コ」の字型の建物の下。

[イタリア]
★カプリ島のカーサ・マラパルテ(マラパルテ邸)。アダルベルト・リベラの設計を施主のクルツィオ・マラパルテが大幅に改変。ゴダールの『軽蔑』にも登場。20世紀の名作建築をたくさん見ましたが、ここは本当に忘れがたい素晴らしいところでした。
★★EUR(エウル)@ローマ。ムッソリーニの理想都市。拡大・縮小すると都市計画がよく分かる。
★★やっぱりローマに行ったら古い建築を見なくては。サン・ピエトロ大聖堂は華麗な十字架。パンテオンはドーム最頂部の穴もしっかり見える。コロッセウムは楕円形。ミケランジェロ設計のカンピドリオ広場。Google Mapsの建築の旅は、パリやNYやロンドンよりもローマが一番面白い。他の大都市に比べ衛星写真が鮮明だし、なにより密度が濃い。

[フィンランド]
★スティーヴン・ホール設計のフィンランド現代美術館「キアズマ」。角笛みたい形をしたのそれ。キアズマとは「交叉」という意味のギリシャ語に由来する。行きましたが形の奇抜さだけでない、丁寧に動線なども作り込んである、いい建築です。全景はこちら
★アルヴァ・アアルト設計ヘルシンキ工科大学(オタニエミ工科大学ともいう)。キャンパス全体をアアルトが計画。中央は扇型の大学本館。

【北米へ】
★★フランク・ロイド・ライト設計マリン郡庁舎。ライトの晩年はヘン。
ジョンソンワックス本社ビル。ライトの代表作のひとつ。レンガ色の建物とその下。ウィスコンシン州。
★★モントリオールのフラードーム。バックミンスター・フラーが万博のアメリカ館として設計。同じく67年の万博の際に建てられた集合住宅アビタ'67(ハビタ'67)。モシェ・サフディ設計。
★★セントルイスのジェファーソン記念碑。エーロ・サーリネン設計。影でアーチの形が分かる。愛称はゲートウェイアーチ。
★サーリネンのTWAターミナル。ニューヨークのJFK空港。
ソーク生物学研究所。ルイス・カーン設計。行きたい! サンディエゴ郊外ラホヤ。
キンベル美術館。ルイス・カーン設計。隣の工事中は安藤忠雄のフォートワース現代美術館か。テキサス州フォートワース。
★イームズの短編映画「パワーズ・オブ・テン Powers of Ten」はシカゴのこの場所から始まる。Zoom outしていけば「Powers of Ten」の冒頭を再現可能。左のシカゴ・ベアーズの本拠地ソルジャーフィールドは改築中。
★ミシガン湖畔をさらに北へ進めばミース・ファン・デル・ローエのレイクショアドライブ・アパートメント。赤いマークのところの2棟。
★南へ行くとイリノイ工科大学。高速道路横がキャンパス。2列に並んだ平べったい四角の建物群の右側の列、中央を真っ直ぐ横切る道路を挟んで5つの建物がミース設計。結論。ミースは空から見ると Less is Bore.

★★ロサンゼルス、白亜の建築群ゲッティ・センター。リチャード・マイヤー設計。1997年竣工。

【南米へ】
★★ブラジリア。翼を開いた鳥の形をしている。ルシオ・コスタが基本設計して、主要な建物をオスカー・ニーマイヤーが設計した20世紀建築の粋を集めた計画都市。ブラジリアの象徴的建築、国会議事堂。真ん中の白い建物。周囲の官公庁の建物はほぼすべてニーマイヤー設計。 街の中心。ブリッジの下にバスターミナル、周囲に商業施設や劇場がある。が、中心といっても大した賑わいはない。郊外にモールや大型スーパーができたせいか。陸軍の施設。これもニーマイヤーの設計。住宅地区の計画もよく分かる。
ニテロイ現代美術館。さすがニーマイヤー、ただ丸い。リオデジャネイロ近郊。横から見るとこう
★サンパウロのニーマイヤー建築。真ん中のうねるカーブのビルがコパン・コンプレックス。集合住宅。初期の代表作のひとつ。ラテンアメリカ記念公園。公園といっても緑はない。複合文化施設。白い建物が講堂。丸が会議場。曲がったのが創造のパビリオンなどなど。

【ニッポンへ】
★★丹下健三の国立代々木競技場(代々木体育館)は真上から見てもカッコいい。東京カテドラルは上から見ると十字が曲がっている。
★コルビュジエ設計の上野の国立西洋美術館は真上からが一番コルビュジエらしく見える。三角の天窓のあるグレイの正方形の建物が美術館。その右斜め上にある国立科学博物館は単葉機の形をしている。設計者のこだわりだとか。
★目黒の日の丸自動車学校の赤玉は、浅草のスタルクの黄金より目立つ。
★やんごとなき御一家のおすまい。

★アントニン・レーモンド設計、キャンプ座間
★横須賀基地では空母も見られます。デカい。いいんでしょうか、ここまで見せて。
★★太陽の塔。ズームアウトすると万博公園の全貌も見渡せます。
★★安藤忠雄、淡路島、本福寺水御堂。楕円形の蓮池の下にお堂が。名作です。近くにある安藤設計の淡路夢舞台。幾何学してます。公式HPはこちら
★安藤忠雄、近つ飛鳥博物館
★明治村のフランク・ロイド・ライトの旧・帝国ホテル
★★ 丹下健三、広島平和記念公園
★★イサム・ノグチ、モエレ沼公園@札幌

【おまけ】
やっぱり建築の旅のシメはこれでしょう。

他に面白いものがあれば、ぜひ教えてください。
text & photo by Keiichiro Fujisaki

by cabanon | 2005-07-06 22:15 | Comments(8)
 
面の断章
「面」を考える授業で考えたことをまとめてみた。
箇条書きの文章なので、興味がある方だけ、どうぞ。

『面についての覚え書き』
text & photo by Keiichiro Fujisaki

by cabanon | 2005-07-06 00:23 | Comments(0)


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Profile
藤崎圭一郎
Keiichiro Fujisaki
デザイン評論家。編集者。1963年生まれ。1990〜92年『デザインの現場』編集長を務める。1993年より独立。雑誌や新聞にデザイン、建築に関する記事を執筆。東京藝術大学美術学部デザイン科教授。

ライフワークは「デザインを言葉でいかに表現するか」「メディアプロトタイピング」「創造的覚醒」

著書に広告デザイン会社DRAFTの活動をまとめた『デザインするな』

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