藤崎圭一郎のブログ。「デザインと言葉の関係」を考えます。

by cabanon
 
<   2006年 04月 ( 14 )   > この月の画像一覧
text & photo by Keiichiro Fujisaki

 
ちょっとお休みします
連休中はブログの更新をお休みします。
次の更新は5月8日以降になります。
コメント欄のレスも別室DP Annexもお休みです。
旅行とか行くわけではありません。
書かなくちゃいけない原稿と筋トレに集中します。
text & photo by Keiichiro Fujisaki

by cabanon | 2006-04-29 22:23
 
グルチッチ一気飲み
d0039955_23594424.jpg頂き物です。コンスタンティン・グルチッチがパッケージをデザインした日本酒「SAKE 8」。青森県・八戸の酒造会社「八鶴」が昨年発売したものです。グルチッチは現在もっとも国際的に注目されているドイツ人インダストリアルデザイナー。デザインは「8」をモチーフにしたラベルのみ。立体でなく平面の仕事です。特にすごいデザインというわけではありません。でもなんか華があります。

先々週来客があり、とっておきの酒ということで開けたのですが、イギリス人の建築家の卵さん(僕より年上)が「デザイナーズ・サケ! コレクターズ・アイテム」と喜んでくれました。

酒飲みの僕にとっては、肝心なのは中身です。山廃仕込みの独特の香りとコクがありますが、さらりと飲めます。菊姫とか天狗舞のようなしっかりした山廃の好きな人は物足りないかもしれませんが、僕はこれでいいです。飲み口がいいので、常温よりやや冷やしただけでも(というか冷やし忘れていただけなんですが……)クイクイいけました。720mlで1500円、値段も良心的です。

デザイン関係者をもてなす酒に最適だと思います。デザイナーズなんとかってどうなのよ、といった話がきっと盛り上がるでしょう。ただし、この酒自体はデザイナーズ・サケとかあまり言いたくないです。八戸へ出向いて仕事をしたグルチッチ、異文化の発想をしっかり受けとめた八鶴の方々、そして、美酒──称賛に値します。

【関連リンク】
八鶴のウェブサイト
・同サイトのSAKE8についてはこちら
・コンスタンティン・グルチッチ(Konstantin Grcic)のウェブサイト
SAKE8デビューのレポート。うまかったです。あっという間に飲みました。ありがとう!
text & photo by Keiichiro Fujisaki

by cabanon | 2006-04-29 00:07
 
チョコレート工場の町でお買い物
横浜の鶴見はチョコレートの匂いがします。JR鶴見駅から北へ1キロくらいのところに森永製菓の工場があります。工場の前を歩いてた時は気づかなかったのですが、そこから200〜300メートルさらに歩き、佃野町のアーケード商店街あたり、密集した下町の住宅街で空気がほんのり甘い香りに染まっているのに気づきました。甘さの中に香ばしさがかすかに混じっています。ほろ苦い高級なカカオの香りというより、チョコウエハースの香りを思い起こしました。歩き疲れて立ち寄った駅近くの洋風居酒屋のマスターの話によると、風向きによってはJR鶴見駅周辺まで漂ってくることがあるそうです。チョコレートの香りのする街──鶴見。僕の中のイメージがすっかり変わりました。
d0039955_18135155.jpg
で、森永の工場の近くを歩いていたとき、古びた時計屋さんでセイコー KS451Mを発見! D&DEPARTMENTで見て買おうと思ったけど、その時あいにく財布の中身が2000〜3000円。いつかまたと思っていたんです。ガラス越しに店内に掛かるこの時計をめざとく見つけて、店主に値段を聞きました。「まけとくよ」の店主のひと言で、定価10,500円が7,000円に。もちろん新品です。「船舶関係の方?」と店主に逆に聞かれました。この時計、防塵(防水じゃない)で、バスや船舶で使われているそうです。スチール製。1964年からのロングセラー。店の中にあった壁掛け時計は文字や針の線を細くして上品なエレガントを強調した女性的なデザインが多かったのですが、これだけが男っぽかった。端整な顔立ちの寡黙で仕事のできるやつって感じ。形は丸いけど印象はスクエアなんです。
チョコレートの工場の町でいい買い物をしてしまいました。あっ「チャーリーとチョコレート工場」観てないや。観なくちゃ。
text & photo by Keiichiro Fujisaki

by cabanon | 2006-04-26 18:15
 
ソラのイロ
カミナリの音とともに空が黄色く染まりました。
d0039955_12584513.jpg
d0039955_12591088.jpg

text & photo by Keiichiro Fujisaki

by cabanon | 2006-04-25 12:59
 
本日撮って出し
日曜日リサイクルショップ探索をして気づいたこと。街をブラブラ歩いてもリサイクルショップには出くわさない──。新宿から初台、笹塚、そして中野へ。5時間かけて歩いて見つけたものです。
d0039955_19104222.jpg
素敵なリサイクル法です。

d0039955_1911234.jpg
現役引退。お疲れさまです。

d0039955_19113424.jpg
第二の人生? 凛としています。

d0039955_1912070.jpg
ピクトグラム過剰。ここまで言わないといけないのでしょうか?

d0039955_19123577.jpg
この文字デザインは斬新です!

d0039955_1913668.jpg
明和電機の魚コード(ナコード)、使われているの初めて見ました。

d0039955_19134330.jpg
街娼の眼差しです。

d0039955_1934535.jpg
プロメテウスのブロンズ像です。矢印の箇所はオシッコ。犬がちゃんと消火してくれてるようです。

本日、リサイクルショップ取材の成果ほとんどなし。
text & photo by Keiichiro Fujisaki

by cabanon | 2006-04-23 19:29
 
オカクライマー
ひそかに山登りがファッション化しているらしい。編集者やスタイリストと飲んでいてそんな話を聞いた。登らないけど登山に詳しく、山登りの道具や装備にこだわって家とかで使っている人を、陸サーファーならぬ「陸クライマー」と呼ぶそうな。「陸」が本来の意味から離れて「格好だけ」という意味になってしまったわけである。オカクライマーという語感もいいし、この言葉、流行るかも。代官山に陸クライマーが集う山岳カフェあり、とか。

こうなると陸レーサーとか陸ミュージシャンとか陸DJという展開もありかも。流行っているからと秋葉原に行ってガレージキット屋やメイド喫茶見学をする人を、陸オタク。言いにくいからオカタク。(なんかシャカタクみたいだな)。

陸サーファーとは偽装サーファーってことだから、耐震強度偽装マンションは陸マンション。略してオカマン。国産牛に偽装された輸入牛肉はオカギュー。オカマは偽装ママ。おあとが宜しいようで。
text & photo by Keiichiro Fujisaki

by cabanon | 2006-04-20 20:34
 
新宿・歌舞伎町にて
トラバサミを仕掛けていたそうですが、
かなり危険なんで現在は置いてないそうです。
d0039955_0441229.jpg

text & photo by Keiichiro Fujisaki

by cabanon | 2006-04-18 00:45
 
TAKEO PAPER SHOW 2006
青山スパイラルへ竹尾のペーパーショウ(15日まで)に行きました。人がたくさんで満足に展示品を見ることができませんでした。会場の動線が全く管理されていないから、人がブラウン運動状態。人は前からも後ろからやってきます。

10組のクリエイターがこの展示会のために作成した作品は、紙の豊かな表情を使って細やかな気配りを丁寧に表現した、もてなしの心に溢れた作品が多かったのですが、会場構成はホスピタリティが欠如してました。毎年のことだから混雑は予想できたはずなのに、展示に人の流れをコントロールする配慮がないのです。

作品をきちんと解説してくれる竹尾の社員はいましたが、来場者が多すぎて解説してくれる方が立っている位置さえ確保できません。

来場者の数と会場の広さがアンバランス。作品に込められたホスピタリティとバーゲンセールの会場のような居心地の悪さもアンバランス。今年のテーマは「UNBALANCE/BALANCE」だけど、こういうアンバランスはいただけません。

じっくり見られなかったので、一番印象に残ったのは会場内に流れたこのアナウンス。「シンポジウム会場にお忘れ物がありました。17インチディスプレイをお忘れの方、いらっしゃいましたら……」。どうやって忘れんの?
text & photo by Keiichiro Fujisaki

by cabanon | 2006-04-15 17:55
 
エビちゃん恐るべし
神奈川県・海老名市のショッピングモール「VINAWALK」にて。七重塔とは! いくら相模の国の国分寺があった町とはいえ。大阪万博の古河パビリオンを思い出しました。
d0039955_1302731.jpg

text & photo by Keiichiro Fujisaki

by cabanon | 2006-04-14 01:43
 
記憶の外部化
祖母は100歳です。介護施設に入っています。先日に会いに行きました。全く思い出してくれませんでした、僕のことを。「ケイイチロウです、ケイ坊!」。名前を言ってもただ怪訝な顔で僕を見つめます。周囲の老人たちが、僕と祖母を気の毒そうに見つめます。
しかし痴呆ではありません。車椅子を押してたとき祖母はこう言いました。「せめて憶えている振りができたらいいのに」──。頭は冴えているのです。

「記憶は脳にない」。ある人から指摘されたその言葉が心に響きました。「(このブログの記憶に関する記事を読むと)あなたは記憶が脳にあると思っているようですね」と。
祖母は目もかすかにしか見えないし耳もほとんど聞こえない。「五目寿司作るから、食べておいき」と、まるで家にいるときのようなことを言います。半分夢を見ているようです。残念ながら介護施設には彼女の記憶はありません。

人は記憶を外部化させます。文章を書き写真を撮るだけが記憶の外部化ではありません。家は、人の身体感覚の記憶装置です。水回りの匂い、床の感触、ガラガラと鳴るドア、それを開けるときの力の入れ具合、廊下の幅、台所からトイレまでの歩数、午後5時の薄暗さ──。

脳に記憶があるかないか。少なくとも記録は確実に存在します。しかしいつ記憶として立ち上がるか。脳の中の記憶は、そうした外部化された記憶と重なり合ったときにだけ活性化するのでしょう。外部と接触なき記憶の想起は寝ているときの夢。事実の裏付けのない想起も入り交じります。脳は冴えていても思い出せないのは、外部に貼り付けた記憶と接触する力を失ってしまったからなのでしょう。

記憶を外部化させ、それと積極的に関係を保ちつづけること──それって過去に生きるだけの後ろ向きな態度とは正反対のことかもしれません。記憶って未来です、きっと。うん、だから僕は雑誌の記事もブログも書きつづけます。
text & photo by Keiichiro Fujisaki

by cabanon | 2006-04-12 02:39


S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30
Profile
藤崎圭一郎
Keiichiro Fujisaki
デザイン評論家。編集者。1963年生まれ。1990〜92年『デザインの現場』編集長を務める。1993年より独立。雑誌や新聞にデザイン、建築に関する記事を執筆。東京藝術大学美術学部デザイン科教授。

ライフワークは「デザインを言葉でいかに表現するか」「メディアプロトタイピング」「創造的覚醒」

著書に広告デザイン会社DRAFTの活動をまとめた『デザインするな』

Twitterもやってます!

*当ブログの奥座敷
KoKo Annex

ライフログ
以前の記事
カテゴリ
その他のジャンル
ブログジャンル
リンクについて
当サイトはリンクフリーです。
お気軽にリンクして下さい。

本ブログの記事と写真の
無断複写・転載を固く禁じます。




Copyright 2005-2016 Keiichiro Fujisaki All rights reserved
本ブログの記事と写真の無断複写・転載を固く禁じます。