藤崎圭一郎のブログ。「デザインと言葉の関係」を考えます。

by cabanon
 
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囲いは要らない
東京大学の安藤忠雄さん設計「福武ホール」が、来年竣工に向けて工事中です。
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キャンパス内から工事現場を全面的に見ることができます。英断だと思います。今年8月はこんな仮囲いがありました。
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で、11月はこの状態。
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8月の時の囲いもそれなりにデザインされてましたが、無いほうがもっとデザインです。囲われた現場で、騒音だけを発し、知らないうちに工事が進み、ある日囲いが外されると、手品のように建築が出来上がる。僕はそのことにいつも違和感を覚えてました。現場の息づかいを聞きながら、建築が生まれていく過程を、周囲の人たちと共有していくのは大切なことだと思います。特に教育現場では。

たまたま僕が通りがかったときに、一時的に仮囲いが外されていたのかもしれません。でも、安藤さんなら仕掛けそうなことだと思いました。学生たちよ、現場を肌で感じてみなさいと。もしそうなら、とても素晴らしいことです。
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by cabanon | 2007-11-30 00:44 | Comments(4)
 
書く仕事
忙しいので、昨日の夕食中の会話を書きます。
最近、原稿書きが進まず、悩んでました。
書くの遅すぎだし、ライター仕事を減らそうかな、とか。
妻にボソッと弱音を吐きました。
「もう書く仕事やめようかな」
「えっなんか、言えないことがあったの」
「うんだから、書く仕事は限界かな」
「何よ、早く言いなさいよ」
「だから書く仕事を……」
「隠し事って何よ。コンピュータの中のエロ画像とか」
「カクシゴト……」

最後まで噛み合わず、悩んでるのがバカバカしくなりました。
さあ原稿書こうっと。
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by cabanon | 2007-11-26 14:22 | お気に入りの過去記事 | Comments(5)
 
ひだまりに集う
13時からミッドタウン5Fのjidpoで取材がありました。窓から眺めると。
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1時間後。もう年末ですね。陽が短くなりました。
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by cabanon | 2007-11-21 15:56 | Comments(0)
 
フリーズ中
原稿が進まない。今こんな状態。考える人というよりフリーズする人。
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by cabanon | 2007-11-20 12:39 | Comments(1)
 
お知らせ
土曜日(11/17)に、お茶の水女子大学のユビキタスコンピューティングのセミナーに参加して40分の短い講演をします。お茶の水女子大はユビキタスコンピュータを実装した実験住宅を建設するプロジェクトを行っています。その実証実験に関連して開催されるセミナーです。

僕は、テクノロジーの専門家にテクノロジーの話をしても仕方がないので、阿佐ヶ谷住宅をはじめ主に公団住宅を題材にしながら「コモン」の話をします。プライベートでもないパブリックでもない得体の知れないコモン空間。セキュリティや駐車場の問題などから、失われる一方の都市空間のコモンを、ユビキタスコンピューティングの技術が新たに創出できるか、そのあたり考えます。

• 公開セミナー/ヒューマンインタフェース学会SIGUBI研究談話会: 「ユビキタスコンピューティングは生活を変えるか」

• ゲストスピーカー:
• 美崎薫(ジャーナリスト)
• 藤崎圭一郎(デザインジャーナリスト)
• 渡邊恵太(慶應義塾大学)

• 日時:2007年11月17日 13:00-17:00
• 場所:お茶の水女子大学本館2階209講義室
• 東京都文京区大塚2-1-1 地下鉄丸ノ内線茗荷谷駅徒歩5分
• 参加:無料,申し込み不要
• 主催:お茶の水女子大学,ヒューマンインタフェース学会SIGUBI


13:00-13:20 挨拶+本研究の概要(お茶の水女子大学准教授 元岡展久)
13:20-14:00 藤崎圭一郎 講演(デザイン・ジャーナリスト)
       「幸せな住まいとは? コモンのある生活空間」
14:00-14:40 渡邊恵太 講演(慶応義塾大学)
       「空間から時間へ。コンピュータの時間的浸透にむけて」
14:40-15:00 休憩
15:00-15:40 美崎薫 講演(ジャーナリスト)
       「コンピュータのある生活、コンピュータの中の生活」
15:40-16:20 質問,および討論会(司会:お茶の水女子大学教授 椎尾一郎)
16:20-16:30 まとめ(お茶の水女子大学准教授 太田裕治)
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by cabanon | 2007-11-15 20:16 | Comments(2)
 
監督はクルマ好き!?
遅ればせながら東京モーターショー(11/11まで)に行ってきました。
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日産のGT-Rがえらく人気を集めてましたが、なんでそこまで人気かいまいち分かりませんでした。日産のブースを出ると、長身白髪の紳士に周囲の視線が集まっていました。
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うわっオシム監督。愛想笑いは苦手のようです。

今回は、癒し系のコンセプトカーが目立っていました。
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ホンダのPUYO。白い部分の外皮がシリコン(おそらく)で、触れると、ぷよッとしてます。世界初のHapticCarと言っていいでしょう。ホンダのブースの動線設計は×でした。人が流れません。

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シトロエンのCカクタス。21世紀のロココと名付けたい、癒しなインテリアです。

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日産PIVO2。楽しげでした。3人乗れるそうです。

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ひとり乗りのバイワイヤ(電子的技術でゲームコントローラのような装置を使いクルマを操作する技術)なら、トヨタの i-REALですね。愛知万博の i-unit 、05年のモーターショーに出展した i-swingと来て、 i-REAL。リアルってたぶん「もうすぐ現実」ってことでしょう。実車への道のりを確実に歩んでいるようです。
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トヨタはRiNという、癒しをテーマにしたコンセプトカーも発表してました。人の気分を読み取る操作インターフェースを搭載しているようですが、机上の提案という感じが否めませんでした。ストレスフリーというのなら体感できないと。

番外編・癒し系はコレでしょう。
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光岡自動車の大蛇[オロチ]。しゃべりそうです。大平透さんの声を希望。滝口順平さん、いや若本規夫さんもいいかも。

マツダは今回も、我が道を行くクルマ彫刻をやってました。
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きらいじゃないです。続けてください。

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三菱のi MiEV。家庭用コンセントにコードを差し込んで充電するEV(電気自動車)です。掃除機のように後部からコードが引っ張り出す。前部にはファンがついていて風力発電もするそうです。

単純に、えらくカッコイイと思ったのは、「カーボンファイバー使ってます系」のドイツ車2つ。
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アウディR8。カーボンファイバーを見せつけてます。

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BMW Concept Series1 tii。黒い部分がむき出しカーボン。見せつけまくりです。
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ドアミラーまでカーボン。


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ヤマハのSakuraも良かった。1950年代のGKの原点に還ったようなデザインです。(ヤマハのバイクはスクーター系以外、ずっとGKが手がけています)。Vエンジンの構造には得体の知れない官能性があります。V-MAX以降のGKのバイクデザインは、人間の身体と一体化させる方向で、その官能美を強調してきたように思いますが、Sakuraは理知的な構造美としてVエンジンを見せています。剥き出しの官能美もバイクらしくて魅力的ですが、抑制の利いたモダンな官能美もいいものです。

モーターショーはもはや見本市とかトレードショーじゃないですね。まさにショーです。クルマを魅せるエンターテインメント。製品に関して、開発スタッフにいろいろ質問して、理解を深めるって感じの展示会じゃないですね。けっこう楽しめました。
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VWのブースでは宙づりの女性が生で歌ってました。誰もクルマを見ていません。
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by cabanon | 2007-11-09 23:14 | Comments(0)
 
おや? コルビュジエ
東京デザイナーズウィークなどなどで、青山通りを歩いていたら、外苑前のBMWのショールームの前で、こんな看板が眼に入ってきました。
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コルビュジエ? いえ、モンブルおじさんというらしいです。説明が書いてありました。
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まんまじゃん、容姿も身なりも。モデュロールの人間の絵まで。ルパンとルパン3世は、見た目がぜんぜん違っていたのに。にしても、なんでコルビュジエ?
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おいおい、それはミースだろ。なんだかなあ。
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by cabanon | 2007-11-07 00:44 | Comments(2)
 
間違いなくベスト
今年の東京のデザインお祭り週間。気になるところを回っただけで、全部はまったく見てませんが、言い切ります。この展覧会がベストです。
Deroll Commissions Series 1「箱」展。11/4(日)まで。見に行くべき展覧会です。岡田栄造さんの企画。若手5人の建築家が「箱」をテーマに作品を制作しました。キュレーターと作家の意思疎通がうまくいかないと、これだけ発想が豊かでキリッと締まった作品は生まれないでしょう。キュレーターが作家一人ひとりを深く理解して企画を投げている。依頼された作家は自分をちゃんと理解されていることが分かっているから、緊張感の漲る作品を投げ返す。ワークショップを開いてディレクションしてあげるぞ、という姿勢ではありません。
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中村竜治さんの「虫かご」。光造形で制作。線の細さは光造形で実現できるギリギリの細さだとか。中の黄色の蝶は生きてます。いろいろな角度で見てみると面白いです。
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永山祐子さんの「宝物標本」。8つの透明なキューブが並びます。写真はその一個。「手の届かない場所」が永山さんの建築のひとつのテーマだそうです。5センチ角の透明キューブに「手の届かない場所」が仕掛けられています。
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石上純也さんの「リトルガーデン」。都現美のオープニングで最初に発表された作品ですが、もともとこの展覧会のために制作されたものです。再び都現美へもどりますが、ここで見て、また都現美で見ることをおすすめします。巨大バルーンの対比として見るのと、見え方が違います。どちらも面白い。コンテクストによって意味は変わる。「箱」というテーマの作品が並んだ中で見る、370個の銀器とドライフラワーで構成された作品は、新たな発見をもたらしてくれます。
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岡田さん(手前)がしっかり解説してくれます。解説してもらわないと、分からない作品もあるので、スタッフの方に声をかけてみることをおすすめします。
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by cabanon | 2007-11-03 21:05 | Comments(4)
 
現代の「畑」2態
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食のあり方を考えさせられる一週間でした。ふたつの対照的な「畑」を訪ねました。

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トマトを2、3日、天日に干すと味が濃くなり
トマトソースづくりにいいそうです。

月曜日は愛知県へ、ニュータウンの一角の300坪の敷地に畑と雑木林をつくって暮らす津端夫妻を訪ねました。津端修一さんは阿佐ヶ谷住宅など初期の公団住宅を設計した建築家、都市計画家。「キッチンガーデン」のある家こそ住まいの理想と考え、現在、自宅で120種の野菜と果樹を育て、キッチンガーデンで土と植物と暮らす生活を奥様とともに実践されています。取材は2度目でした。昨年の取材以来続いた『CasaBRUTUS』の編集者S氏との津端氏との親交のおかげで、リラックスした雰囲気の中、とてもいい話をうかがえました。1月発売の『CasaBRUTUS』2月号をぜひご覧下さい。

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太陽光を一切遮断。すべて人工光で栽培しています。

金曜日は日帰りで北海道の産総研へ。遺伝子組み換え植物を完全密閉環境で栽培する工場を取材。今年度のグッドデザイン金賞を受賞しています。遺伝子組み換え技術でインターフェロンなどや抗体などを生成する植物をつくり、それらを効率よく栽培することで医薬品を手頃な値段で大量に供給しようという技術。遺伝子組み換え植物の花粉などが外に漏れ出ないように厳重な管理に置かれています。完全密閉型植物工場は世界初だとか。イヌの歯周病を治療するインターフェロンを持ったイチゴが栽培されていました。遺伝子組み換え植物を食べれば病気が治るという時代が来るのかも。こちらは1月後半発売の『グッドデザインアワード・イヤーブック』のための取材。いや〜実に面白い、というか刺激的な取材でした。それが伝わるテキストに仕上げます。

東京ミッドタウン デザインハブで開催中の「ジャパンデザイン2007・ワールドプレミア」(11/25まで)で、産総研のこの植物工場の模型とビデオが展示されています。ほかにも、グッドデザイン大賞、ベスト15など受賞作約40点を見ることができます。
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by cabanon | 2007-11-03 13:07 | Comments(0)


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Profile
藤崎圭一郎
Keiichiro Fujisaki
デザイン評論家。編集者。1963年生まれ。1990〜92年『デザインの現場』編集長を務める。1993年より独立。雑誌や新聞にデザイン、建築に関する記事を執筆。東京藝術大学美術学部デザイン科教授。

ライフワークは「デザインを言葉でいかに表現するか」「メディアプロトタイピング」「創造的覚醒」

著書に広告デザイン会社DRAFTの活動をまとめた『デザインするな』

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