藤崎圭一郎のブログ。「デザインと言葉の関係」を考えます。

by cabanon
 
現代の「畑」2態
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食のあり方を考えさせられる一週間でした。ふたつの対照的な「畑」を訪ねました。

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トマトを2、3日、天日に干すと味が濃くなり
トマトソースづくりにいいそうです。

月曜日は愛知県へ、ニュータウンの一角の300坪の敷地に畑と雑木林をつくって暮らす津端夫妻を訪ねました。津端修一さんは阿佐ヶ谷住宅など初期の公団住宅を設計した建築家、都市計画家。「キッチンガーデン」のある家こそ住まいの理想と考え、現在、自宅で120種の野菜と果樹を育て、キッチンガーデンで土と植物と暮らす生活を奥様とともに実践されています。取材は2度目でした。昨年の取材以来続いた『CasaBRUTUS』の編集者S氏との津端氏との親交のおかげで、リラックスした雰囲気の中、とてもいい話をうかがえました。1月発売の『CasaBRUTUS』2月号をぜひご覧下さい。

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太陽光を一切遮断。すべて人工光で栽培しています。

金曜日は日帰りで北海道の産総研へ。遺伝子組み換え植物を完全密閉環境で栽培する工場を取材。今年度のグッドデザイン金賞を受賞しています。遺伝子組み換え技術でインターフェロンなどや抗体などを生成する植物をつくり、それらを効率よく栽培することで医薬品を手頃な値段で大量に供給しようという技術。遺伝子組み換え植物の花粉などが外に漏れ出ないように厳重な管理に置かれています。完全密閉型植物工場は世界初だとか。イヌの歯周病を治療するインターフェロンを持ったイチゴが栽培されていました。遺伝子組み換え植物を食べれば病気が治るという時代が来るのかも。こちらは1月後半発売の『グッドデザインアワード・イヤーブック』のための取材。いや〜実に面白い、というか刺激的な取材でした。それが伝わるテキストに仕上げます。

東京ミッドタウン デザインハブで開催中の「ジャパンデザイン2007・ワールドプレミア」(11/25まで)で、産総研のこの植物工場の模型とビデオが展示されています。ほかにも、グッドデザイン大賞、ベスト15など受賞作約40点を見ることができます。
text & photo by Keiichiro Fujisaki

by cabanon | 2007-11-03 13:07
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Profile
藤崎圭一郎
Keiichiro Fujisaki
デザイン評論家。編集者。1963年生まれ。1990〜92年『デザインの現場』編集長を務める。1993年より独立。雑誌や新聞にデザイン、建築に関する記事を執筆。東京藝術大学美術学部デザイン科教授。

ライフワークは「デザインを言葉でいかに表現するか」「メディアプロトタイピング」「創造的覚醒」

著書に広告デザイン会社DRAFTの活動をまとめた『デザインするな』

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