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藤崎圭一郎のブログ。「デザインと言葉の関係」を考えます。

by cabanon
 
偽と人為とデザインと。
おとといでしたか、今年の漢字が発表されてました。「偽」だそうです。それを伝えるNHKの番組で「ことばおじさん」こと梅津アナが、偽は「人」と「為」からできた漢字。為には「つくる」という意味がある、とおっしゃってました。

人がつくるってことは、偽はデザイン? と見ていた僕は思いました。

角川の漢和中辞典で調べてみました。「為」は、姿を現す「象」(しょう)と、偽の意味の語源からきた「左」から成り、まねた姿、まねるの意だとありました。字義には、なす、おこなう、つくる、まねる、よそおう、はたらき、まなび、おさめる……などと書かれていました。

まねることが、人の為すこと、つくることの語源になっている「為」の意味深いです。人の為に人が為すことと考えると、さらに深い。「人為」ってまさにデザインだ。

じゃ「偽」もやはりデザインなのでしょうか。いや待てよ……。

「偽」は漢和辞典には「誠・真の反、自然でなく人為で、物やわざをにせること」とあります。ここでは「自然」と対比する意で「人為」を使っていますが、人為にも自然な人為と、自然じゃない人為があるはずです。人の行為にも自然に生まれてくるものがある、とか言うと、アフォーダンスとか深澤直人さんの「without thought」とか村田智明さんの「行為のデザイン」みないな話になりますね。

偽と人為は、「人」の立ち方が違います。「偽」は人偏で、つくる人は不自然に片足で立っている。「人為」の人は両足を大地にしっかりつけて立ち、事を為し、物をつくる。そこが大きな違いです。
text & photo by Keiichiro Fujisaki

by cabanon | 2007-12-14 10:04
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Profile
藤崎圭一郎
Keiichiro Fujisaki
デザイン評論家。編集者。1963年生まれ。1990〜92年『デザインの現場』編集長を務める。1993年より独立。雑誌や新聞にデザイン、建築に関する記事を執筆。東京藝術大学美術学部デザイン科教授。

ライフワークは「デザインを言葉でいかに表現するか」「メディアプロトタイピング」「創造的覚醒」

著書に広告デザイン会社DRAFTの活動をまとめた『デザインするな』

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