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藤崎圭一郎のブログ。「デザインと言葉の関係」を考えます。

by cabanon
 
追憶、手描きの線──ガンダムな日
土曜日、高校の時の同級生と、Zガンダムを見に行きました。渋谷は混んでいるとのことでキネカ大森へ。友は年代物のヲタでわが師匠です。師匠と会うのは、彼が仕入れてきたパゾリーニの「ソドムの市」無修正版の鑑賞会をわが家でやって以来。半年ぶりくらいか。師匠は最近めっきり更新が減ったとはいえ「俺とデビルマン」というHPを開設してもうじき8周年。萌えの世界とは一線を画した硬派なヲタです(プリキュアは見てるって言ってたけど)。

今回の劇場版「機動戦士Zガンダム 星を継ぐ者」は、新作の絵と20年前のTVシリーズオリジナルの絵が混じっています。ジェンダーフリーな生き方を貫く女性を描かせると絶品の安彦良和のキャラの顔が変わっていて残念。特にエマ中尉の顔が……。

新作の絵はたしかにきれいです。迫力あります。一方オリジナルの絵は大画面で見るとツライ。画質的には69席のキネカ大森のスクリーンが限界といった感じでした。しかしオリジナル作画の、あの手描きの線は壮絶です。

陰影や効果線の粗いタッチの線は、時に紙に描いているわけじゃないのに画用紙に木炭で描いたような質感まである。これはZより1stガンダムの作画のほうがよく目立つ。描く人の汗が匂ってくるようなこってり味で。いかにも画家あがりが描いたんだって主張しているよう(ホントにそうかどうか知りませんが)。
筆致の勢いで戦闘を描くというのは、もはや失われた技術でしょう。個人的な好みで言えば、人物の描き方がやや淡泊な(絵の話ね、シナリオじゃない)1stガンダムよりTVシリーズのZの描き込みのほうが好き。だから劇場版Zの絵は少し残念だったのです。
映画ではオリジナルと新作画が混じっているので、どちらの良さも相殺されています。もうあの時代のことは忘れろ、と全部新作画にしてもらったほうが良かったかもしれません。でもやっぱ忘れたくないですね。
追憶、手描きの線──ガンダムな日_d0039955_1512313.jpg
で、映画見た後、スシ食って、師匠とうちのマダムとシャア話に花咲かせて、TUTAYAでDVD借りて、深夜「ケロロ軍曹」DVD7巻の池田秀一が出てるエピソードをチェックしてから、マダムのたっての希望で1stの劇場版「めぐりあい宇宙」を見る。僕は眠気に勝てずア・バオア・クー攻略を待たずに陥落。ガンダムな一日でした。
text & photo by Keiichiro Fujisaki

by cabanon | 2005-06-05 18:38
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Profile
藤崎圭一郎
Keiichiro Fujisaki
デザイン評論家。編集者。1963年生まれ。1990〜92年『デザインの現場』編集長を務める。1993年より独立。雑誌や新聞にデザイン、建築に関する記事を執筆。東京藝術大学美術学部デザイン科教授。

ライフワークは「デザインを言葉でいかに表現するか」「メディアプロトタイピング」「創造的覚醒」

著書に広告デザイン会社DRAFTの活動をまとめた『デザインするな』

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