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藤崎圭一郎のブログ。「デザインと言葉の関係」を考えます。

by cabanon
 
このままじゃ、終われないィ……
コミケ初参加は玉砕でした。売れたのは14部。

200部なんて刷りすぎですよね、ハハハハ。売り上げ2800円。たった200円のものを売るのがこんなに難しいのかと実感しました。手にとってもらえない。内容以前の問題です。内容は200円の価値は十分すぎるくらいあると思うのだけど。
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朝の搬入時。空気が澄んでました

雑誌は表紙。頭ではわかっていても、今日ほどそれを実感したことはありませんでした。われらが『Critical Geass』の表紙イラストはとてもうまい。けど、フルカラーにしないと、あの会場では目立たない。萌えor801要素がないので、振り向いてもらえない。

コミケ第一日目、こんなに女子が多いと思いませんでした。午前中、われわれの周辺を通り過ぎるのは、8割方女性。女性受けの要素のほとんどないわれわれの同人誌は、完全スルー。82年W杯のジーコからソクラテスのスルーパスを思い出すほどの、完璧なスルーに、これぞ厳しい現実と立ちつくしました。

けど、むちゃくちゃ楽しかったです。あっという間に時間が過ぎました。コスプレをする人など、多種多様の通り過ぎる人を眺めているだけでも、飽きません。

開幕後30分くらい一冊も売れず、というか、手にとって見てくれる人さえおらず、隣は売れ始めていて……というとき、初めて女性の人が買ってくれたときは本当に嬉しかった。自分たちで作ったものを売るって人間の基本的な快楽のひとつなんですね。

売れることに慣れちゃったり、売るのを人に任せていると、そのこと忘れちゃうんです。営業さんに売ることを任せっきりの編集者は、売る喜びを知らないで年を食ってしまう。そのことに猛省を促す今回の体験でした。

自分で作ったものを、自分の目の前で買ってもらえると、心の底から「ありがとうございます」って言えます。ホント素直な「ありがとう」です。それを本日体験しました。素直にありがとうと言えることの有り難さも、頭ではわかっていたことですが、体験しないと身に染み入りませんね。

フリーぺーパーじゃこれは味わえない。フリーペーパーが増えると、編集者の質が下がる。その理由がよくわかりました。

とかなんとか言っても、とにかく売れないのは、くやしい。だから売るためにどうしようか考える。

考えるだけじゃ解決にならない。やってみなはれ。

つうことで、夏コミでのリベンジをみんなに誓いました。

にしても、コミケのイベントとしての仕切りはすごいですね。われわれのように初参加のサークルでも、搬入や撤収は、手引き書を一度読んどけば、楽勝で出来てしまうし、事務局側の人がちゃんと見守っていて、ダメなことははっきりダメと言うし、しかも行列のさばき方は手慣れたもので……、いや、ホント、勉強になりました。参加して良かったです。
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帰途へ。にしても女性が多かったなあ

text & photo by Keiichiro Fujisaki

by cabanon | 2008-12-28 22:38
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Profile
藤崎圭一郎
Keiichiro Fujisaki
デザイン評論家。編集者。1963年生まれ。1990〜92年『デザインの現場』編集長を務める。1993年より独立。雑誌や新聞にデザイン、建築に関する記事を執筆。東京藝術大学美術学部デザイン科教授。

ライフワークは「デザインを言葉でいかに表現するか」「メディアプロトタイピング」「創造的覚醒」

著書に広告デザイン会社DRAFTの活動をまとめた『デザインするな』

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