藤崎圭一郎のブログ。「デザインと言葉の関係」を考えます。

by cabanon
 
Small media change the world
2日連続、六本木で語りました。
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1/15「港区デザイン資源活用シンポジウム」のコーディネイターを務めました。パネラーはグラフィックデザイナー長友啓典さん、科学技術ジャーナリストの赤池学さん、インダストリアルデザイナーの柴田文江さん。会場はミッドタウン。こうしたイベントはいつも聴衆がデザイン関係者や学生なのですが、今回は港区の商店街とか地元企業の方々が多く出席されていたので、緊張しました。デザイン関係の人ってカッコつけてるだけ、中身ねえなって思われたら、それでおしまいですから。

長友さんの深く味わいのある語り口、赤池さんのキレキレの頭脳、柴田さんの心の真ん中に響く強くて優しい言葉に救われて、無事に司会役を終えました。感謝です。

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1/16は21_21で、3分間プレゼンテーションに参加しました。
この写真は、法政の学生に撮ってもらったものですが、カラオケみたいですね。

音程外しまくりだけど、とりあえず熱く歌いきった(いや歌ってないけど)って感じのプレゼンでした。カミすぎだし。原稿読んでいたし。目指すはオバマ、ギレン・ザビでしたが、程遠かったです。

法大と芸大とのコラボのフリーペーパー『DAGODA』の概要を紹介しました。そして語りました。新未来派宣言(のつもり)です。ちょっと後半加筆して、今日語った原稿を載せます。

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1909年2月20日、イタリアの詩人マリネッティは、フランスの新聞『フィガロ』に「未来派宣言」を寄稿します。

今年はそれからちょうど100年です。

21世紀の、新未来派宣言を、1か月ばかり早いですが、語りたいと思います。

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未来が見えない、と人は言います。

地球温暖化、化石資源の枯渇、貧困問題、金儲け優先のグローバリゼーション……。人類はどこに行くでしょうか? 

けれど、わたしたちは、本当に未来が見えない時代に暮らしているのでしょうか。

いや、見えます。

解決しなければならない問題は、見えているのです。

ただ、問題が大きすぎる。多くの人が、目を背けているだけです。

目を開けば、問題は山積みです。

問題を発見して、それを解決するのが、デザインだという人がいます。

医者が人を診察して、目には見えない原因を探し出し、治療するように、企業や社会が抱える問題を解決する。多くのデザイナーはそれをデザインの力と語ります。確かに素晴らしいことです。

しかし、未来の多くの問題はすでに見えています。誰にでも見える、途轍もない大きな問題を解決するのも、デザインの力です。

それは名医に頼ればいいという問題ではありません。みなが立ち向かわないといけない問題です。

問題を直視をすること。行動を起こすこと。それが重要なことであるのは言うまでもありません。

そしてもうひとつ重要なことがあります。行動を有機的につなげること。それにはメディアが必要です。

あえて、有機的といいました。

大きな力を持つ中枢が、組織を統括し、先導するのでなく、個々が独自に判断して、自己組織化を繰り返し、問題を解決する。それが「有機的」という意味です。

もうマスメディアの時代ではありません。行動する人が、個々に自分自身でメディアをつくり、行動を言葉として表明をして、それらが共鳴し、つながりあうこと。

言葉はつながり合うための道具です。距離感を測り合うための道具でもあります。

必要なことは、行動すること。それを言葉にすること。語り合い、差異を認めながら、つながり合うこと。

だから言います。Small media change the world.
text & photo by Keiichiro Fujisaki

by cabanon | 2009-01-17 00:40
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Profile
藤崎圭一郎
Keiichiro Fujisaki
デザイン評論家。編集者。1963年生まれ。1990〜92年『デザインの現場』編集長を務める。1993年より独立。雑誌や新聞にデザイン、建築に関する記事を執筆。東京藝術大学美術学部デザイン科教授。

ライフワークは「デザインを言葉でいかに表現するか」「メディアプロトタイピング」「創造的覚醒」

著書に広告デザイン会社DRAFTの活動をまとめた『デザインするな』

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