藤崎圭一郎のブログ。「デザインと言葉の関係」を考えます。

by cabanon
 
デザインするな
原稿は書いたのですが、編集も兼ねているため、取材先の方からの直しや、校正さんとのやりとりや、著者校して、、、と、まだまだ気が抜けません。来週も臨戦態勢です。

著者が自分や他人が赤入れした校正をIn Designのファイルに直接打ち込んでいるわけですから、けっこうリスキーな作業です。原稿が書き上げた瞬間から、編集者として客観的な立場に徹しないといけない。でも、著者校では、やはり著者としていささか我が儘でも妥協せずに直しを入れないといけない。この切り替えが難しいです。仕事を振る側が、執筆と編集の違いを理解していないと、こういう事態になります。ま、両方ともできるから、引き受けたんですけど。でも、書き下ろしの長い原稿の時は、執筆と編集はいっしょにやるべきじゃないと実感しました。もしかしてまだどこかに間違いがあるんじゃないかとか思って、なんか緊張してて今日も眠れません。

本のタイトルは『デザインするな』。版元はDNPアートコミュニケーションズです。

(手に入りづらい状況が続いています。4月9日の現在、amazonも取り扱い再開しました。現在在庫5冊なので、すぐ在庫切れになりそうです。他にネットだとビーケーワンが迅速に対応してくれるようです。大手書店でも在庫のないところがありますが、都内の書店だと青山ブックセンター本店/六本木店に置いてありますが、在庫切れの場合もありますので、事前にお問い合わせ下さい)

クリエイティブディレクター宮田識さんが率いるドラフトの軌跡をまとめたものです。自分で言うのもなんですが、面白いと思います。

とにかく僕は今回宮田さんからいろいろなことを学びました。本を書くにあたっては、「勉強になるな」と思ったことを整理して、それを伝えることに徹しただけです。けっこう深い話です。社会とデザインとの関係を考えさせてくれます。

本は3月6日に出ます。ギンザ・グラフィック・ギャラリーの「ドラフト展 ブランディングとアートディレクター」の初日です。ギャラリーではその日から売られますが、ギリギリの進行なので、書店に並ぶのは、3/15の週からになるかもしれません。

展覧会の会期は、3月6日(金)-3月30日(月)。ギャラリートークを4回行う予定です。司会進行を務めます。詳細は後日お伝えします。

それにしても不思議なものですね。初の著書がドラフトの本になるとは、去年の今頃は夢にも思っていませんでした。本を書くのは後回しにして、書く仕事は連載だけにして、編集をやろう、デザイン雑誌をつくりたい、とずっと思ってましたから。やっぱり書くのも面白いです。でも、そろそろ目標に向けて動き出さなければ……。
text & photo by Keiichiro Fujisaki

by cabanon | 2009-02-15 00:12
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Profile
藤崎圭一郎
Keiichiro Fujisaki
デザイン評論家。編集者。1963年生まれ。1990〜92年『デザインの現場』編集長を務める。1993年より独立。雑誌や新聞にデザイン、建築に関する記事を執筆。東京藝術大学美術学部デザイン科教授。

ライフワークは「デザインを言葉でいかに表現するか」「メディアプロトタイピング」「創造的覚醒」

著書に広告デザイン会社DRAFTの活動をまとめた『デザインするな』

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